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アフターデジタル実践編──『アフターデジタル2 UXと自由』

『アフターデジタル2 UXと自由』は実はWeb上で無料で読むことができます。ぜひ、以下のリンクにアクセスしてみてください。

アフターデジタル2_公開原稿
https://docs.google.com/document/d/1wuaFN1jMo4i0EkKNBhcvAPgVjBRvM0cd9EAiYjxaA1o/edit?usp=sharing

この、書籍の内容が無料公開されているという事実自体が“アフターデジタル的な考え方”を体現しているといえます。書籍というものは刻一刻と変わる現実を反映する“情報”自体を売るものであるにも関わらず、改稿されない限り内容は更新されず古びていくことになります。そのような状況に対するひとつの回答が更新可能な状態での原稿の無料公開というわけです。書籍の無料公開というとフリーミアム戦略が思い当たりますが、アフターデジタル的な視点でも有効な手段というわけですね。

「UXと自由」という副題が示すのは、『アフターデジタル2』が前作よりもより実践的な視点に基づいているということです。前書きにおいて藤井氏は『アフターデジタル2』執筆の背景には、データを握った企業が人の行動を支配したり格差を助長したりできるディストピアへの恐怖と、データをユーザに還元する精神の薄い日本への危機感があると語っています。

ケンブリッジ・アナリティカ事件Googleへの反トラスト法訴訟など、ビッグデータを活用できる企業の世論や市場に対する影響力の高まりと危険性を示唆するニュースは近年とみに目立ちます。そんななかでユーザーから“データを提供しても良い”と信頼を得るためには、データを還元しユーザーに自身にふさわしいと思える世界観=自由を提示しなければなりません。そしてユーザーから選ばれるために企業が注力すべきポイントをひとことで表すと、“UX”に集約されるというわけです。

コロナ禍は日本のアフターデジタルを進めた?

『アフターデジタル1』から『アフターデジタル2』の間に起こった最も大きな変化といえば「新型コロナウイルスの世界的パンデミック」です。

『アフターデジタル2』でも新型コロナウイルスが「それに対応するために様々な社会実装がされて世の中が変化しているという意味でも大きな契機になっている(※)」と「オンラインでの初診解禁」などを例に言及されています。

※藤井 保文『アフターデジタル2 UXと自由』日経BP、2020、ロケーション3129の2069

また、2020年以前から徐々に始まっていたキャッシュレス化の波がコロナ禍でより加速したことも日本のアフターデジタル化にとっては追い風となったでしょう。しかしそれは『アフターデジタル2』でも指摘されている通り、メーカー主導だった産業構造がPayPayやLINEPayなどの決済プラットフォーマーに移りつつあることも意味しています。『アフターデジタル1』に推薦文を寄せた参議院議員/自由民主党参議院幹事長の世耕弘成氏が指摘する通り、企業は目先の競争にとらわれずデータやシステムを共有し、業界全体でアフターデジタル化を目指していくことが求められているといえるでしょう。


終わりに >>

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