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データを活用した未来を創るコンテスト「Datalympic 2018」の決勝が2018年11月13日(火)、ANAインターコンチネンタルホテル東京で開催されました!

Datalympicには、101チームからの作品提出があり、書類審査を通過した78チームが全国8箇所で行われた予選会(10/3 名古屋10/5 東京10/10 福岡10/16 大阪10/17 新潟10/24 札幌10/26 広島10/30 仙台)でプレゼンを行い、見事に予選を勝ち抜いた5チームが東京で開催される決勝戦へと駒を進めました。(#datalympic2018

予選会の審査員は主催者であるウイングアーク1st株式会社の社員を中心に構成されていましたが、決勝では審査員にウイングアーク社員は1人も入らず、社外からデータ活用の見識者が招待されました。

審査委員長の小泉耕二氏(IoTNEWS代表・株式会社アールジーン代表取締役)を筆頭に、審査員としてせきぐちあいみ氏(VRアーティスト、クリーク・アンド・リバー社、博報堂プロダクツアドバイザー)、杉山浩司氏(株式会社ウフル、IoTイノベーションセンターディレクター)、千代田まどか氏(aka: ちょまど)(マイクロソフトコーポレーション クラウド・ディベロッパー・アドボケイト)、菊池佑太氏(株式会社ABEJA 執行役員)という錚々たるメンバーが決勝会場に集結し、熱いプレゼンバトルを見守りました。

左から小泉耕二氏、せきぐちあいみ氏、杉山浩司氏、千代田まどか氏、菊池佑太氏

当日の会場の様子をレポートしますのでぜひ最後までお付き合いください!

それではトップバッターのプレゼンから。

SYS企画広報チーム(株式会社シブタニ):「フードコートの見える化」

最初に登壇したのはSYS企画広報チーム(株式会社シブタニ)の小笠氏。「フードコートの見える化」を実現させるTable Keeperについてのプレゼンを行いました。

Table Keeperとは、無線・無電源で機能するデバイスで、利用者がカードを差し込むだけでフードコート空席状況が把握できるようになります。すでにトイレの空き状況の可視化に使われているシブタニ社の製品「スイッチストライクエアー」の応用版です。

フードコートの空き状況を見える化することでいつでも利用しやすい飲食スペースの提供を実現させたいという思いから始まり、長時間使用に対する警告を出したり、年間を通しての使用状況をヒートマップで示したり、カレンダーによる利用者数の表示などの機能性の紹介、またPOSデータと連動することで、飲食店舗の活性度も測ることが可能というTable Keeperのメリットについて5分ジャストの淀みない見事なプレゼンでした。

審査員からの質問に対し、フードコートが混んでいる時間帯があらかじめ見える化されていて分かっていれば、その時間を外す人たちも出てくるのではないか、という人の心理に先回りした話も現実味のある話であり、無線・無電源の状況下でいかに精度を100%に近づけるか、という話もリアリティーを感じる内容でした。

病気が気になったら見てね(株式会社アンテリオおよび東京大学):「データからだLIBRARY」

続いては株式会社アンテリオと東京大学がタッグを組んだ病気が気になったら見てねチーム。株式会社アンテリオは医療データを扱う会社で、いわばデータの専門家です。日本には無料で使える医療オープンデータがたくさんあるにも関わらずうまく活用されていない、というお話からプレゼン開始。

うまく活用されていない理由は下記の3つに集約されます。

  1. オープンデータ自体の認知度が低い
  2. データの解釈が難しい
  3. 単一のデータでは不十分な点が多い

データのボリュームはたくさんあるにも関わらず、データのプロがみてもよくわからないデータがそのほとんどを占めているため、そのデータを有効に活用できるようにするというのが今回のプレゼンの主旨でした。

活用の例として、1週間のアルコールを入力して、年齢と性別を入力すると、自分のプリン体摂取量が他の人と比べてどのくらい多いのか、少ないのか(上位9%)などを教えてくれる「痛風ダッシュボード」や「肺がんダッシュボード」などの紹介がありました。

傘シェアサービス「カサ楽」~雨の日を傘で楽に楽しく~:ヒタチドットスティングレイ(株式会社日立ソリューションズ)

続いて、ヒタチドットスティングレイチームがプレゼンを行い、日常の中のめんどくさいを楽しいに変える新しい傘のシェアリングサービス「カサ楽」を紹介。

日本の年間傘消費量は1.2億本、忘れ物として届けられる傘の本数が年間32万本と、日本では毎年ものすごい数の傘が消費されています。いつでもどこでも誰でも使える新しい傘のシェアリングサービス、と銘打たれたサービスはたったの4ステップですぐに利用可能となります。

その4ステップとは:

  1. スマホで会員登録
  2. 傘を借りられる場所を検索
  3. スマホ・ICカードを傘立てにタッチ
  4. 使い終わったら最寄りの傘立てに返却

というもの。

傘をシェアすることで、傘の消費量を少しでも減らす、という野心的なプロジェクトです。傘が1箇所に集中することを避けるため、ユーザーが傘を移動させることでポイントを得る仕組みなど、随所に創意工夫が見られるアイデア満載のプレゼンでした。

折しも、1日70円で傘を使用できる“傘のシェアリング”サービス「アイカサ」のリリースが発表されたばかりだったというタイムリーさもあり、審査員からも傘のシェアリングサービスに関する質問が出され、そのアイデアの実用性と傘のシェアリングサービスに対する社会の関心の高さ、そしてサービスを開始すると必ず直面するであろう課題が浮き彫りにされていた印象を受けました。

旅先でもバスに乗ろう!RouteView for Inbound:いいちこのロック(株式会社オーイーシー)

続いて登壇したのが、いいちこのロックチーム。はるばる大分県から決勝のために東京に出てきてくれました。

彼らが目をつけたのはインバウンド業界、中でも外国人観光客によるバスの活用でした。2020年までに4000万人の外国人観光客が日本を訪れると言われておりその市場規模は8兆円になると予測されています。その観光客の足となるのは公共の交通機関ですが、その中でも路線バスの使い方が複雑すぎてなかなか日本人でも使いこなせていないという現状があります。

そこで、なぜ使いこなせないのか、について考えたところ、お金の支払い方やバス停の場所、などバスを使いこなすにはクリアしなくてはならない不安要素が多いことがわかりました。これはバス業界全体が抱える問題の一つだと言えます。これらの課題をMotionBoardを使って解決し、誰でも安心してバスに乗れる仕組みを実現させるのがRouteViewです。目的地の検索からルート案内、乗降方法の案内までをワンストップで提供します。

とことんこだわったのは初めてでも使いやすいかどうかです。観光地の写真をクリックするとバスのルートを検索できたり、地図と連携させることにより、リアルタイムでバスの位置を表示させることもでき、ウイングアーク1stの別製品である帳票ツールSVFと連携させることで、必要な情報をプリントアウトすることも可能となっています。しかも、RouteViewの活用は日本だけに留まらず、言語と地図を入れ替えることで世界中で活用可能となっています。

RouteViewで世界とつながろう、といいちこのロックチームはプレゼンを締めくくりました。ちなみに、いいちこは彼らの会社である株式会社オーイーシーの株主なのだそうです。

Actfolio ~高大接続に向けた教育現場の緩やかなIT化:MBとYシャツと私(株式会社ジール)

フィナーレを飾るチームはMBとYシャツと私。プレゼンターの栗原さんは前職が高校教師ということもあり、教育現場の紙文化に着目し、データを活用しながら、ペーパーレス化を促す施策を提案。

教育に対する考え方も時代と共に変わりつつあり、従来の丸暗記すればテストの点が取れる、という勉強法から、「思考力」「判断力」「表現力」の育成を重視した内容へと移行し始めています。文部省は「高大接続改革」を掲げ、大学のセンター試験にも記述問題が登場し、自分の個性をアピールするAO入試も開始されます。これまで点数だけの評価だった試験が自己表現の場へと変わるのです。大学入試=高校生版就職活動のような意味合いに変わっていくかもしれません。

タイトルにもなっていて、オリジナルTシャツにもプリントされていたActfolioとはAction x Portfolioの造語。校内での活動や行動をどんどん入力していき、いつでもデータが取り出せるポートフォリオとして使えることを想定しています。これはウイングアークの別の製品であるSPAとMotionBoardを連携させて実現しています。

生徒の活動記録を可視化することで、特性分析を用いた面談が可能となり、生徒の自己理解も上がる、というのが狙いとなっています。

いかにして拡散していくかについては、まずキャリア教育推進校やIT推進校へ補助金を合わせてActfolioの導入を提案。1つの学校へ導入できたら、5年計画で少しずつ全国へ展開させていく、というロードマップ。将来的には教育現場のデータプラットフォームとなることが最終目標です。

ちなみに、チームが着用していたのはYシャツではなくTシャツだったことには誰もツッコミを入れませんでしたし、Yシャツというのは実は「ホワイトシャツ」に由来する言葉であるため、白以外のワイシャツというものはそもそも語学的矛盾である、という話に関してはまた別の機会に改めてお話したいと思います。

結果発表

全てのプレゼンが無事に終わり、いよいよ結果発表へと。

優勝者の発表に先立ち、MotionBoardの開発者でありウイングアーク1stのCTOを務める島澤甲氏が選ぶ「島澤賞」が発表されました。

島澤賞に選ばれたのは病気が気になったら見てねチームでした。「MotionBoardのデモでMotionBoardにない、絵が動く機能が使われていたのがポイントだった。どうやってやっているのか知りたい」と島澤氏はコメント。

賞品として、アルミを削り出して作ったMotionBoardメダルが贈られました。会社を休んで16時間かけて島澤氏自らが作成したそうです。手編みのセーターのような手作り感と重みがチャームポイントとのことでした。こういう気持ちがMotionBoardの根底にあるような気がしてなりません。

さて、いよいよ、優勝者の発表です。

全ての得点が発表された結果、最高得点89点、最低得点41点と全体的に辛口な点数となっていましたが、3位:病気が気になったら見てね 319点、準優勝:いいちこのロック:337点、優勝:SYS企画広報チーム:356点となり、見事SYS企画広報チームの優勝となりました!

というわけで、初代Datalympic王者はSYS企画広報チーム!優勝トロフィーと優勝賞金100万円がウイングアーク1st株式会社 田中潤社長から株式会社シブタニの小笠氏に手に渡されました!本当に100万円もらえるとは!

「おめでとうございます。まさかの一番手でそのまま優勝するとは見事でした。5分の動画を使ったプレゼンテーションが完璧でしたね。コンセプトも素晴らしく、フードコートの可視化というのは今後本当にみなさんにとって身近になるかもしれません。こういう試みを今後も支えていきたいと思っています。今回の企画を通じて素晴らしいアイデアがでてきたので、我々もビジネスをお手伝いしていきたい、」と田中潤社長はコメント。

審査委員長の小泉氏は「データを可視化するということがこんなに広がりがあることとは考えていませんでした。ありもののデータも新しいデータもありましたが、このように創意工夫を凝らして見せることでこんなにものの見方は変わるんだなという気づきがあり、とても有意義なイベントだったと感じています」とコメントしました。

見事初代チャンピオンとなったSYS企画広報チームの小笠氏は、「正直嬉しいです。みなさんのアイデアも素晴らしいものばかりでしたので、優勝できたことを本当に光栄に思っています。他のチームと比べてチーム名が普通すぎたのが心残りです」とコメントし、イベントは盛況のうちに幕を閉じました。

Datalympic 2018が好評に終わったことを受け、エンディングの動画ではDatalympic 2019の開催が早くも決定したことが発表されました。

詳細は来春に発表予定とのことです。ぜひご期待ください。そして、今年参加できなかった方も来年はぜひ参加して、このイベントを一緒に盛り上げてください!

ちなみに、当日の決勝イベントの動画ウイングアークのユーザーコミュニティーNESTに参加して頂き、WingArc User Group & Community NEST ★メンバー限定★のページにアクセスすれば閲覧可能です。

それではまた来年お会いしましょう!

(データのじかん編集部)

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