早いもので、9月も下旬を迎え、気温も下がり始めたこともあり、秋の訪れが感じられるようになりましたね。
今月も残りわずかとなり、年末に向けての準備やプランニングが始まる頃かと思います。
【データのじかんNews】も一層の努力と工夫を凝らし、皆様により価値ある情報、アップデートをお届けできるよう励んで参ります。
それではまず、今回紹介する記事のダイジェストの一読下さい!!
不定期更新の「データのじかん週報」。9月最初の週報は、主筆の大川が8月にリサーチした資料のなかから、全ビジネスパーソンに知って欲しいという国の施策や求める人材、超切り込んだ調査の結果発表など3本立てで紹介。大きな転換期を迎えた国の産業政策によって「退場」の可能性が高まる企業や人とは?IT投資と企業の生産性の関連性を調べたら「専任CIO」の意義が揺らいでしまったって本当?各資料の概要とポイントをまとめて紹介します!
・産業政策の新方針で加速する「脱新自由主義」。国が公表する「生成AI時代」の人材・スキルの考え方とは?専任CIOは企業生産性の有意な関係が薄いって本当!?‐データのじかん不定期週報2023/9/05付
以前、データのじかんでは行動経済学の手法である「ナッジ」を扱いました。ナッジとは、「(ひじでつつくように)人々に適切な選択肢を促したり、危険を回避させたりする仕草」と説明しました(詳しくは過去記事「制度は変わっても人はなかなか変われない!人の行動を後押しするための方法「ナッジ」で働き方改革推進!?」を参照ください)。実はナッジは身近にたくさんあります。例えば階段に「ここまで登って○○カロリー消費」という掲示を見たことがある人も多いでしょう。エレベーターを使わず、階段を使ってもらうよう誘導するナッジです。
・きっとあなたの会社にもある「スラッジ」とは? 書評『スラッジ:不合理をもたらすぬかるみ』
前編ではBIダッシュボード「MotionBoard」の特徴・主要機能とともに、実際のダッシュボード構築の方法を簡潔に紹介しました。後編では、ウイングアーク1stが業務の中で、どのようにMotionBoardを活用しているのか、どのような効果を得ているのかについて、マーケティング本部Demand Generation部 部長の日高康成と営業本部営業統括部 統括部長の野口高成が、実際に作成・管理しているダッシュボードをもとに解説します。
・BIベンダー「ウイングアーク1st」のデータ活用の裏側とは?─「データ活用塾 脱Excelの1st STEP」セミナーレポート(後編)
企業活動において、価値が生まれるのは実際の生産活動が行われる「現場」です。そんなことは重々承知しつつも、DXなどイノベーティブな取り組みにあたっては、ついつい戦略レベルの議論ばかりに偏ってしまい、足元の現場では何も進んでいない……というケースも少なくないのではないでしょうか?本記事では、「現場DX」をテーマに、その重要性や具体事例、成功のポイントと失敗の要因についてみていきましょう。
・さまざまな課題解決につながる「現場DX」その具体的なメリット・パターンと成功のポイントは?
エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)は2022年8月、同年春に完成し、低層階には阪神梅田本店が入居する大阪梅田ツインタワーズ・サウス(大阪市北区)に移転しました。新オフィスは原則としてフリーアドレスとし、コラボレーションエリアやミーティングスペースを充実させ、部門・グループ・会社を超えた共創を促しています。特筆すべきは、これらの取り組みに合わせて「ゼロトラスト」を導入したことです。
・CDOの履歴書|百戦錬磨のCIO/CDO 小山氏が進める「強くて、やさしいDX」ー関西最大級の小売グループH2Oリテイリングが目指す「コミュニケーションリテイラー」への挑戦
関西最大級の小売グループであり、阪急百貨店や阪神百貨店をはじめとした百貨店、食品スーパー、ショッピングセンターなどの事業を展開するエイチ・ツー・オー リテイリング株式会社が、グループのDXを推進しています。背景にあるのは、同社の2030年に向けた長期事業構想です。「コミュニケーションリテイラー」という新たなビジネスモデルの実現を目指しており、そのためにはDXが不可欠だそうです。その舵を取る同社執行役員IT・デジタル推進室長(グループCIO/CDO)の小山徹氏に、その取り組みや進捗についてお聞きしました。
・H2Oリテイリングが手がける新たなビジネスモデルとそれを実現するためのDXの捉え方 ー関西最大級の小売グループH2Oリテイリングが目指す「コミュニケーションリテイラー」への挑戦
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2023.09.21 公開
2023年8月4日、経済産業省の第32回構造審議会が行われました。その様子はネットライブで中継もされて資料も公開されています。注目すべきは世界的な潮流を踏まえた産業政策の転換が明示されたことでしょう。大きな方針としては「新自由主義的な施策からの本格的な脱却」ということです。その背景としては、2021、22年頃から欧米を中心に従来の新自由主義な政策から、国が産業に介入(コミット)する方針に大きく舵を切っているのに日本が遅れている現状があります。私個人としてもその傾向はひしひしと感じており、むしろ経済においては中国の方が自由主義っぽいと思うほどです。
2023.09.22 公開
スラッジとは「ヘドロ」とか「ぬかるみ」といった意味。転じて、ユーザーにとって不利な選択へと誘導したり、煩雑な手続きを要求したりするなど、合理的な行動をさせない仕組みのことを指します。例えばネット通販の商品解約ページがどこにあるかわからない、というケースがあると思います。これがいわばスラッジなのです。「負のナッジ」とも言われます。
今回紹介する書籍『スラッジ:不合理をもたらすぬかるみ』では、主にアメリカの例を取り上げ、このスラッジに迫っています。本書にも書かれていますが、民間組織も公的機関もスラッジを生み出し、中小企業・大企業や政府・地方自治体などの組織の規模に関わらず発生します。スラッジは多くの国に共通する問題なのです。ここからは、このスラッジについて本書を参考にしながら見ていくことにしましょう。
2023.09.22 公開
セールス&マーケティング活動において最も重要なミッションは、事業の売り上げを伸ばしていくことです。そもそも企業が「売り上げを伸ばす」ためには、どのようなことが必要なのでしょうか。
ウイングアーク1stでは、マーケティング、インサイドセールス、セールスの3部門が、最前線に立ち、「売り上げを伸ばす」という共通目標のもとで活動をしています。「売り上げ」というのは数字で表しやすいKPIであり、部門間でも共有しやすいという利点があります。一方、 売り上げ以外のさまざまな数字はどうでしょうか? たとえ各部門がKPIを設定していても、全社共通の目標になりにくいものです。
ウイングアーク1stでは、製品のリード獲得から受注に至るまでに必要な一連のプロセスをファネルでプロセスを管理しています。
2023.09.20 公開
現場DXとは、建設現場や製造現場における業務プロセスや管理手法にデジタル技術を導入し、業務の効率化や安全性向上を実現することです。現在、労働力不足や作業員の高齢化、技術伝承にまつわる問題が顕在化してきているのはご存じの通り。また、環境への配慮やコスト削減、少量多品種生産への対応など、企業が解決しなければならない課題はほかにもさまざまです。
現場DXで期待される課題解決をここで列挙してみましょう。
貴社の現場も、上記のような課題を一つは抱えているのではないでしょうか。
2023.09.22 公開
「『オフィスによってはLANケーブルが床を這っている状態なのに、いきなりゼロトラストですか?』という疑念の声もありました。しかし、今後も新型コロナウイルスのような感染症が流行し在宅勤務を余儀なくされることもあるでしょう。それであればいつでもどこでも業務ができる環境を整えておくことが大切だと考えました。若手従業員には好評です」と答えるのは、H2O執行役員IT・デジタル推進室長CIO/CDOの小山徹氏です。
Google Workspaceなどのデジタルツールも導入し、それまで紙で配布していた給与明細もノートパソコンやスマートフォンで確認できるようになりました。さらに、各社ごとに振られていた社員番号もグループ全体で共通IDとして統一しました。これにより出向したり転籍したりしても共通IDを下に人材情報の一元管理ができるようになりました。今後は、社員間の横のつながりも増すことになるでしょう。
このようなドラスティックな改革を、どのように進めていったのでしょうか。小山氏は「インフラとしてはゼロトラストや共通化を進めていますが、業務アプリなどは、特定のツールを押し付けるつもりはありません。最初から満点を目指さず、あくまでも従業員の利便性向上の観点から、ステップバイステップで進めています」と話します。
2023.09.22 公開
H2Oグループは、両店をはじめ15店舗の百貨店事業を展開している他、イズミヤ、阪急オアシス、関西スーパーなどの食品スーパー、食品製造・宅配会社、商業施設開発・運営・管理、コンビニエンスストア、コスメ、家具、ペット用品、ブライダルなど幅広い事業を展開しています。関西を中心にリアル店舗数は500を超え(店舗数は2022年10月31日現在)、グループ従業員数は約9,500人。2023年3月期の総額売上高は9,797億円と、名実ともに関西をリードする流通・小売グループです。
H2Oグループでは引き続き、約2,000万人の人口を擁する関西商圏でのドミナント化戦略を進めていく考えです。コロナ禍では業績が落ち込んだが、百貨店事業を中心に大幅に回復してきています。ただ、H2O執行役員 IT・デジタル推進室長の小山徹氏は、先行きには不安をにじませています。国内の少子高齢化は進行しており、市場のシュリンクは確実です。将来にわたり持続的な成長を継続していくには、変革が必須です。
そこで同社は2021年7月に新たな3カ年の中期経営計画を発表し、2030年に向けた長期事業構想を示しました。変革のキーワードは、新たなビジネスモデルを著す「コミュニケーションリテイラー」です。
データのじかんの大川が「主筆の週報」として上司である野島編集長への週次レポートをメルマガで公開!
ネプコンジャパンの「中小企業のロボット人材育成とロボット活用戦略」というパネルディスカッションが興味深かったです。独自のVR教育ツール、ロボット比較施設など独自のアプローチで教育と活用に取り組んでいました。ロボットSIer協会は要注目の団体だと思いました。
プロトアウト DEMO DAY vol8 -「作ってみた」のその先を共有するイベントを視聴しました。メインである後半のクラファンピッチももちろん面白かったですが、前半の大規模飲食店の組織・風土変革の話に興奮しました。動画とtogetterもあります。
今週は、インターナルな意見交換といくつかの展示会に参加します。
今回は『さまざまな課題解決につながる「現場DX」その具体的なメリット・パターンと成功のポイントは?』という記事を紹介させて頂きました。
筆者が身を置くエンジニアリングの現場でも業務改善を目的に、様々なツールやクラウドシステムを導入したり、それらを有効活用したりするためのプロセス改善には日々取り組み続けています。
開発物の高度化、品質の向上といった点においてはここ10年で飛躍的な進化を遂げていることは実感しているのですが、エンジニアの負担に関してはむしろ増え続けており、この点においてはなかなか改善が進まないような気がしています。
数年前まではこれ以上、費用対効果の高い改善は見込めないだろうな・・と思っておりましたが、ChatGPTのような生成AIの登場により、人の負担を改善する取り組みが今後加速するのではないか?と期待しています。
そこで今回の編集後記では、筆者が日頃から思っている「人の負担を減らす、ぜひとも実現してほしいDX」を紹介したいと思います。
・議事録代行
エンジニアリングの現場では「会議や打ち合わせの多さ」が問題視されています。
会議や打ち合わせではエビデンスとして「議事録」を作成するのですが、これを作成するために議事録係として、1人、わざわざ会議に参加させたりします。
議事録の作成は実は簡単ではなく、リスニングやライティングだけでなく、その会議の背景なども配慮する必要があるため、かなり難易度が高く、会議終了後の精査等でかなり負担を強いられる事になります。
昨今の会議はオンラインでの開催が多いので、音声はデータとして残るので、会話の内容を解析して定型化されたフォーマットに自動生成してくれれば?と思います。
・レビュアー代行
会議や打ち合わせの多さについては先程の議事録代行で紹介させて頂きましたが、エンジニアリングの現場の会議で大半を占めるのが、設計、検証、評価の良否を判定が目的の「レビュー」です。
レビューは評価される側をレビューイ、評価する側をレビュアーと言いますが、古き慣習に倣ってか、関係者全員をレビューイとして参加させる風潮があります。
このレビュー、1日あたり平均3時間にも及び、他の会議と合わせると1日の労働時間の半分が生産に関係しない時間に取られてしまうことになります。
またレビュアーとしての役割を果たすには有識者であることはもちろん、的確な指摘が出来る人である必要があると筆者は認識しているのですが、多くの人は何となく聞いているだけ、なのが実情です。
膨大な開発のデータとAIが連動し、成果物がルールに従っているか?といった観点で人ではなく、ツールが評価してくれれば?とよく思うことがあります。
・情報収集支援
開発の現場においては、膨大な資料を参照した上で、設計の方針や詳細を決めていくのですが、毎回苦労するのが、必要な情報が記載されている資料の在処を探す、さらにその資料から必要な情報の抽出する作業です。
資料によっては「詳細は別資料・・・参照」といった書き方をすることが多々あり、これらを一括して、簡単なレポートとしてまとめてもらう機能が欲しいと思うことがあります。
それでは次回もみなさま、どうぞ「データのじかんNews」をよろしくお願いいたします!!
(畑中 一平)
データのじかんは、テクノロジーやデータで、ビジネスや社会を変え、文化をつくりあげようとする越境者のみなさまに寄り添うメディアです。
越境者の興味・関心を高める話題や越境者の思考を発信するレポート、あるいは越境者の負担を減らすアイデアや越境者の拠り所となる居場所などを具体的なコンテンツとして提供することで、データのじかんは現状の日本にあるさまざまなギャップを埋めていきたいと考えています。
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