アイルランド人のティーンが水中からマイクロプラスチックを除去する方法を考案し、Googleのグローバル・サイエンス・コンテストで優勝! | ページ 2 | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
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アイルランド人のティーンが水中からマイクロプラスチックを除去する方法を考案し、Googleのグローバル・サイエンス・コンテストで優勝!

         

この発見はマイクロプラスティック除去の救世主となるか?

結論から言うと、分光計による分析では平均96.42%、顕微鏡による分析では99.66%ものマイクロプラスチック除去が観察されました。この数字は12.5mlの植物油を用いた場合のもので、油量が下がるごとに除去率も下がるという相関を見せます。

Oil ml/L waterSpectroscopy average extractionMicroscopy average extractionAverageStandard error (spectroscopy)Standard error (microscopy)Standard error (microscopy)
081.32%87.86%84.59%1.50%2.29%1.83%
2.587.80%78.76%83.28%1.39%0.38%1.12%
7.585.03%96.69%90.86%1.58%0.53%1.29%
12.596.42%99.66%98.04%1.12%1.86%1.44%

またフェレイラ君は、洗濯機のフィルターから出るプラスチック繊維の平均除去率が95% ±2.3%であることに着目し、今回のメソッドが都市部の浄水機構で活躍するのでは、と述べています。というのも、排水中のプラスチックの55%以上が洗濯機と洋服から発生するためです。

現段階ではまだ小規模実験での成功に留まるため、今後は実用化に向けて異なるマグネタイト量や磁石の種類、吸着物分離手法などの研究を進めていく必要がある、とレポートは結ばれています。

鋭利な発想力と行動力を兼ね備えた才能は、最近ではIT業界に流れがち。お金が集まるところにリソースが集まるのは当然と言えば当然。ただ、「地元アイルランド・コークの大自然がインスピレーションを与えてくれる」と語るフェレイラ君のような若い才能が増えていけば、地球の未来は少しだけ明るくなる気がするのです。

そんなフェレイラ君は過去にも多くのサイエンス賞を受賞しており、彼の名前がつけられた小惑星まであるそうです。今回の受賞は決してまぐれや偶然ではないんですね!

【参考リンク】
・An investigation into the removal of microplastics from water using ferrofluidsIrish teenager wins global science award for removing microplastics from waterhttps://www.fionnferreira.com/

佐藤ちひろ

 
DIYでやり遂げた実験と分析

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