水素社会だけがこれからの地球が目指していくべき道なのでしょうか?
その疑問の答えはNOです。
実は石炭発電によるCO2排出量は技術の進歩によってずいぶん抑えられてきています。
日本の石炭発電は余熱の再利用や石炭の未然処理、発電効率の改善により世界最高効率を達成しており、そのベストプラクティスを米国・中国・インドに適用した場合、日本のCO2総排出量を上回る約12億t-CO2の削減効果があるといわれています。
石炭は安定供給や価格の面で優れており、2019年時点で国内の発電量の約3割を占めています。経済や国力維持といったバランスを鑑みると即座に使用を中止することは難しいため、発電効率を高め石炭をクリーンエネルギーに近づけていくことは重要です。
【日本全体の電源構成(2018年) 】
引用元:2018年(暦年)の国内の自然エネルギー電力の割合(速報)┃isep
日本が化石賞を2度受賞したという残念なニュースを切り口に、今後地球温暖化に対抗するために求められる水素社会や石炭発電のクリーンエネルギー化についてご紹介しました。
昨年は小泉進次郎環境大臣が就任したことや、同氏がニューヨークで環境関連に出席した際「気候変動にセクシーに対応していく」と発言したことが話題になりました。
キャッチーな報道の陰に隠れがちですが、国内外のエネルギー対策は日々更新されています。 そうした情報を見逃さず、経済成長と地球環境維持の両方を実現するのが真にセクシー(魅力的)な対応といえるのではないでしょうか?
(宮田文机)
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