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“対話”だけでも“データ”だけでもイノベーションは生まれない〜対話×データの共創による商品開発

         

誰がいつどこで何をどれくらい買ったかまでわかる

CCCマーケティング株式会社の川野裕義さん

CCCマーケティングは、全国6,500万人の顧客基盤を有している。日本の人口の約50%、男女比は1:1となっている。

また、1ヶ月以内のアクティブ会員が4600万人。T会員全体の72%。1週間以内では約3000万人。提携先は181社、約77万店舗、外食から小売業、サービス業などでTポイントを提供しているため、幅広いジャンルの購買データで構成されていることが特徴だ。

データの粒度に関しては、クレジットカードが「誰が、いつ、どこで」というデータを保有しているのに対して、Tカードは「誰が、いつ、どこで、何を、どれくらい」という、かなり詳細なID-POSデータである。

「わかりやすく言えば、買い物かごの中身まで細かく分析しています」

これらのデータをどのように活用しているのか。川野さんは2つの事例を挙げた。ひとつが、ユーザーのセグメントだ。

「たとえば、自動車市場での活用例として、高級車をアプローチするターゲット層を選び出す際には、ハイオクのガソリンを入れている方、手洗い洗車を利用している方というのは、クルマにお金をかけているのでおそらく外車を持っているだろうと推測します」

もうひとつが、顧客プロファイルの作成だ。たとえば、SUVタイプの自動車を保有している人と、ファミリータイプの自動車を保有している人では、購入するビールや雑誌、聞いている音楽などが異なる。

これらのデータを分析すると、SUVタイプの自動車を所有するユーザーは、かっこいい、アクティブ、かつクルマにもこだわりがあるというプロファイルになる。

ただし、ここまでは、一般的なマーケティングの際にも想定できる。CCCマーケティングの強みは、想定されるユーザーに、ダイレクトにアプローチができるという点だ。
「我々は、ターゲット層の方々に対して、実際にメールやDMなど、ダイレクトにアプローチを行えます。マーケティングの上流から下流まですべて一貫してデータベースを補完することが可能です」

10月末から11月上旬に行われた、東京モーターショーでは、TカードがそのままチケットになるというTチケットが導入された。全来場者77万人中、12万人が利用したという。

そこでは、来場者の男女比率などの属性情報に加え、来場者がどんな雑誌を読んでいるのか、どんなコーヒーを好んでいるのかということも分析できる。

これらは、すべて1つのIDに集約されているため、特定のセグメントの会員にダイレクトにアプローチすることが容易な点。それがCCCマーケティングの最大の特徴と言える。

 
「会議」ではなく「対話」から社会問題を解決
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