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結論の良し悪しは「使うデータや分析手法」ではなくアレで決まる!

STEP 1STEP2で目的(ゴール)や課題が明確になったあとは、問題の核心に徐々に近づいていきます。
核心に近づくとは、対象をどんどん細かく分解し、具体的にすることに他なりません。

定量的なデータなので、機械的に「分解する」ことは実は簡単です。
ところが、そこで思考停止してしまうことで、分析すべてを台無しにしてしまっているケースが後を絶ちません。
一体、どういうことなのでしょうか?

例えば売上額の減少が課題となっていたとします。この課題をデータで掘り下げようとすると、この売上額データを製品別、店舗別、時間帯別などに分けてまずは見てみよう・・・となりがちです。
ところが、この売上額は多くの要素から成り立っていて、そのままではノイズが多すぎて本質を見つけることが難しいケースもあります。

そこで、この売上額という指標をより細かい(具体的な)指標に分解する、ということになるのですが、実際にやろうとすると次のポイントで悩みます(悩まないとしたらむしろそれ自体が思考停止として、より大きな問題です)。

売上額をどの切り口で分解すると(今の課題に対して)有効なのだろうか?
パッと思いつく一般的な切り口だけでも例えば次のようなものが挙がります。

ここに絶対的な正解はありません。「正解がどこかにあり、それは何か?」を探し始めると、とても難しく感じられると同時に、永遠にその“正解”にはたどり着けません。
まずは、課題の本質は何か(この問いに答えるためにもSTEP1~2が重要だったのです)を自分なりに明確に腹に落とし、その課題に対して有効と思われる切り口を合理的に仮説として立ててみてください。
あとは、そのデータを用いて検証するのみです。
ただし、この切り口の”切れ味“で、分析や課題解決の質そのものが決まるといってもいいでしょう。
大きく間違えると、本来見えるものも見えなくなり、結論が大きく変わってしまうこともあります。
データ分析によって大きな成果を出している人は、ここがしっかりできているのです。

ポイントは以下です:

  • ➀目の前にあるデータの切り口を盲目的に使おうとしない
     ←代わりに課題の本質から考える

  • ➁どこかに正解があり、それを探しに行くという思考を止める
     ←データによるトライアンドエラーで検証し、本質に近づくプロセスが必要

  • ➂分解スキルを上げるには、場数も必要

 

著者プロフィール:柏木 吉基(カシワギ ヨシキ)

データ&ストーリー LLC代表
データ分析・ロジカルシンキングを武器とした課題解決トレーナー
横浜国立大学非常勤講師 多摩大学大学院客員教授
http://data-story.net/
慶応義塾大学理工学部卒業後、日立製作所入社。在職中、欧米両方のビジネススクールにて学び、2003年MBAを取得。Academic Award受賞。2004年日産自動車へ転職。海外マーケティング&セールス部門、ビジネス改革グループマネージャ等を歴任。 グローバル組織で、数々の経営課題の解決、ビジネス改革プロジェクトのパイロットを務める。2014年、プロの実務家、ビジネススキルトレーナーとして独立。データ分析を“活用”するための思考法、分析力を分かり易く伝えた著書や講義には高い定評がある。


著書に 
「それ、根拠あるの?」と言わせないデータ・統計分析ができる本(日本実業出版社)
データ競争力を上げる上司、下げる上司(日経BP社)