- 更新:2020.02.25
- 公開:2018.11.16
データを分析する仕事をしている人であれば、BIが何たるかを知っていると思います。この記事では、無料で使えるBIツールである「Google Data Studio」に迫ってみましょう。
その前に、読者の中には「BIって何?」という方もいらっしゃるかと思いますので、まずはBIツールとは何かについて説明していきます。
そもそもBIツールとは?
BIは「ビジネスインテリジェンス」の略で、BIツールとは、会計システムや販売管理システムなど企業に蓄積された大量のデータを集めて分析し、迅速な意思決定を助けるためのツールです。昨今、ビッグデータに関心が集まっており、ますますBIが注目されています。代表的なものにウイングアーク1st株式会社が提供しているMotionBoardなどがあります。
BIには自社サーバにインストールして使用するソフトウェア型(オンプレミス)と、ネット回線を使用するクラウド型があり、用途に合わせて選べます。
Google Data Studioとは?
BIツールを個人で使用するケースはまだ稀であり、企業向けのものがほとんどなため、有料な場合が多いですが、Google Data Studioは、Googleが提供している無料のBIツールになります。
Google AnalyticsやGoogle 広告(旧Google AdWords)、GoogleスプレッドシートやMySQLなどのデータが利用できます。
Google Data Studio画面の右側にあるデータ一覧から任意の項目をドラッグするだけで、データのグラフ表示が可能。複数ソースのデータを1つにまとめることもできます。
例えばGoogle Analyticsを使っている場合、日ごとのコンバージョン数を出したいなら、カスタムレポートを作成しなければなりません。しかし、Google Data Studioなら、データ一覧で「コンバージョン数」を選ぶだけで自動的にレポートを作成してくれます。指標の切り替えもスムーズに行うことが可能です。
Google系サービスとの連携に最適化されている印象ですので、Google系サービスを使う機会が多い方は、Google Data Studioを活用するのがもっとも簡単なソリューションかもしれません。何よりも無料で使えるところが魅力です。
Power BIとは
Power BIとは、マイクロソフトが提供するBIのこと。もともとはExcelのアドインでした。そういった経緯から、Power BIはExcelがベースとなっており、Excel操作に慣れている人は簡単に操作できると思います。
パソコンにインストールして使えるPower BI Desktopと、オンライン版であるPower BIがあります。無料でも利用できますが、レポートの共有や共同編集作業に関しては有料版であるPower BI Proの利用が必要です(1ユーザーあたり月額1090円)。
これはWindows系のBIですが、Google AnalyticsやFacebook、Salesforceといったサービスを連携させることも可能。機械学習クラウドサービス「Azure Machine Learning」と組み合わせれば、機械学習を利用した未来予測レポートなんかも作成できます。
デメリットとしてはデータ容量の上限でしょうか。無料版であるPower BIは1ユーザーあたり1GB、有料版であるPower BI Proは1ユーザーあたり10GBとなっています。Google Data Studioの1ユーザーあたりのデータ容量は2GBまでとなっているので、Power BIのほうが無料で使える容量が少ないのです。
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