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MRの活動を支援するための専用ツールを提供しているクラウドベンダーとは?

         

前回は、MR(医薬情報担当者)の職務についてご紹介しました。MRの職務は、医薬品メーカー側の立場で病院の医師や薬剤師が必要とする情報を的確かつ正確に伝える役割を担っています。医療用医薬品の適正な使用のために、医師が患者に薬を処方する際に、薬効や薬害などを考慮する判断に必要な情報を提供するという命に関わる仕事をしています。

ここでポイントになるのは、「医師が必要とする情報を正確かつ的確に揃えてこれを迅速に届けること」です。医師が必要としている情報とは、“薬効”つまりどのような症状に対してどれだけの量をどのように処方すれば効果が得られるのかという情報と、“薬害”つまりどのような条件だと患者に影響があるのか、副作用を生じる他薬剤や疾患や症状について把握するという情報があります。

医薬用語で“治験”という言葉がありますが、これは「治療の臨床試験」という言葉の略から出来たと言われています。医薬品メーカーは、新しい医薬品を開発するために必要な薬の臨床データ“治験”を幅広く集めてその安全性を確認する必要があります。この臨床データは医師が患者に薬剤を処方して得られます。MRは、その最も重要な役割を担っているのです。

さて、こうしたMRの活動は、医療業界という業種に特化した様々なルールや法規に対応することが求められます。しかし、医師は常に忙しいためMRとの情報交換に割ける時間も短時間です。1回の面談でMRが医師と話せる時間は、5分~15分間程度という話もあり、限られた時間で的確かつ正確な情報を提供する手段として、CRM(顧客情報管理システム)やタブレット端末など最新の情報システムが有効なのです。

ヘルスケア業界に特化した医師や医療従事者向けのCRMシステムとコンテンツ管理システムに強みを持つトップITベンダがVeeva System社です。

trend16_図1

Veeva System社のシステムは、全世界の医薬品メーカーで利用されています。その顧客には、バイエルやファイザー、参天製薬といった大手企業から、最新のバイオ医薬品を開発しているベンチャー企業まで幅広く、これはVeeva System社が、ヘルスケア業界に特化したシステムをクラウドサービスとして提供しているからです。クラウドサービスとして提供することで、初期投資を抑えてシステムの運用の手間も少なく、常に最新の機能を利用することができます。

Veeva System社がヘルスケア業界で成功している理由が5つあります。

(1)MRの業務報告を時短する
このシステムはタブレット端末などで誰でも簡単に利用することができます。オンラインでもオフラインでも利用できるので、移動中でもネットワークに繋がっていなくても業務報告を作成できます。

(2)全ての業務を簡単に利用できる
従来システムだとメールや報告書の作成はタブレット端末で出来ても、メールや資料作成などはPCで無ければ難しいといった業務による使い分けが必要でした。このシステムでは、全ての業務をシンプルかつ1つの端末で全て行うことができます。

(3)柔軟な機能追加や対応が可能
薬ごと、目的ごとにシステムを柔軟に追加、変更することができます。例えば、アンケート機能を付けてこれを自動集計したいといった対応も、営業やマーケティングの担当者が即時に行うことができます。Excelでフォーマットを別途作成して、メールでファイルを集めて手間隙掛けて集計するといったムダな作業は不要です。

(4)ビジネス環境の変化、技術の変化に即時対応できる
法規や業界ルールの変更といったビジネス環境の変化や、新しいテクノロジーへの対応(例えば、Windows10のリリースなど)といった変化にも、年に3回のバージョンアップで即時対応しています。常に新しい機能を利用できるのもクラウドサービスのメリットです。

(5)生産性向上、競争力強化を追求する
ヘルスケア業界市場は年々拡大していて、MRの活動をさらに支援して競争力を高める機能を強化して欲しいという要望があります。最近では、ビッグデータの活用やさらなる情報の活用にフォーカスした要望が強く、これに対応した機能やサービスが求められています。

trend16_図2

実は、この情報活用にウイングアーク1st社のMotionBoard Cloudが利用されています。次回は、MRがどのようなデータをどのように活用しているのかについて、情報活用のポイントについてご紹介いたします。

[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事は「ウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOG」に掲載された記事を許可を得て、掲載しています。

 
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