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データで読み解く無洗米市場:無洗米は誰が買っている?

         

無洗米はどんな人に売れている?

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無洗米は、飲食産業、学校給食や病院など、お米を大量に炊く現場でフル活用されています。大人数の食事を用意する際、お米を研ぐ時間が節約できるのは大きなメリットなので、納得です。米市場全体が縮小を続ける状況においても、無洗米市場は、拡大を続けているそうです。

では個人消費の面ではどうでしょうか?

全国無洗米協会が実施した調査によると、家庭で無洗米を「いつも購入している」26.1%、「時々購入している」18.8%で、合計すると無洗米購入者は44.9%となりました。全体の約半数に届きそうな勢いです。

ただ興味深いことに、年代別で見ると温度差があるようです。下のグラフを見ると、無洗米購入者、無洗米のみ購入した人に占める60代以上のシニア層の割合が低いことが分かります。

出典:DATACOM CORP

40代、50代の割合が高いのは、育ち盛りの子供がいる世帯が多いからでしょう。30代以下の若い世代に買われていないのが少し意外ですが、一人世帯でご飯を炊く習慣がない人が多いのかもしれません。また、単純に全体に占める人口が少ない事実もあります。

しかし、30代以下よりはるかに人口の多い、しかも他世代よりもお米を食べる習慣が根強いであろうシニア層にはまだまだ無洗米は浸透していないようです。

その理由は、「昔からお米を研ぐというのが習慣だから」「研がないと不衛生な感じがする」に大分されるようです。習慣と生理的な抵抗感となると結構根深いでしょうから、一朝一夕に浸透させるのは難しいかもしれません。

無洗米の未来はマーケティングにあり

ただ全体的にシニア層にも若い世代にも、「便利だけど美味しくない」というイメージばかりが先行して、無洗米のメリットが伝わりきっていない印象です。

実際の商品を試食してもらい、「無洗米っておいしい」と実感してもらうためには、イメージ向上イベントやスーパー店頭での試食販売を強化していくなど、業界の努力が必要とされるでしょう。調べてみると、無洗米専用の軽量カップで水の量を調整する、など無洗米をおいしく炊くためにはコツがあるそうです。

筆者は無洗米業界の回し者ではありませんが、上記のメリットの数々を読まれて、試しに一度食べてみようかな~と思っていただけたら幸いです。

佐藤ちひろ

 
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