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藤井聡太さんの大活躍で、子どもに将棋を習わせる親が増えたそうです。

政府統計(平成28年版)によると、週に2〜3日以上将棋をする10代の数は33,000人。中でも最も多いのが10歳〜14歳で、15,000人もいるそうです。藤井聡太さんと同年代ですね。

そんな中、日本将棋連盟が「将棋を指す子どもはバランス能力が高い」という調査結果を発表しました。

バレエや新体操なら素直に頷けるところなのですが…。いったい、どういうことなのでしょう?

将棋で培われる脳活動がバランス能力に好影響?

子どもに将棋を習わせるメリットについて紹介する記事は多く、特に「負けを認める力をつける」メリットを謳うものが多くあります。

たしかに、将棋はどちらかが「負けました」と声に出さないと終わらない競技なので、若いうちから経験することで人生に大きな影響がありそうです。

しかし、バランス能力と言われると、将棋との関連は見えてきません。

「将棋を習っている子供のバランス能力が優れている」という可能性を指摘したのは、日本将棋連盟と筑波大学附属病院によって共同で行われた調査の結果でした。

将棋スクールに通う小学生25名を対象にしたこの調査では、将棋を習っている子どもはそうでない子どもと比較して「修正姿勢安定度」が高いことがわかったのだそうです。聞き慣れない言葉ですが、将棋を習っていると「閉眼片足立ち」のスコアが上がる、ということのよう。身体測定でやる、あれですね。

また、将棋経験の浅い低学年では違いがみられず、学年が上がるごとにスコアの差が開いていくというのも面白いところ。つまり、将棋を長く学び、強い子どもほどバランス能力が高い可能性があるということです。

意外な関係性を探してみよう

調査レポートの最後は「逆にバランス能力を訓練で高めた場合に棋力にも好影響があるのかどうかも興味深い」と締められています。

棋力とバランス能力。普通の発想でこの2つを結びつけることはありませんが、だからこそ価値のある推論が生まれています。大局観と呼ばれる、盤面の一部で起きていることだけでなく、全体とのバランスを考える、という視点が子供のバランス感覚を向上させる要因になっているのかもしれません。

もちろん、データだけを見て飛躍した結論に飛びつくのは危険です。しかし、ときには視点を変えてデータを検証してみるとそこにはダイヤの原石があるかもしれませんよ。

将棋に興味がある方は、AI将棋「ポナンザ」の開発者、山本一成さんのインタビューも合わせてどうぞ。

【参考サイト】
 子供将棋スクール受講者を対象とした科学的データから見る、将棋を指すことの着目点 | 日本将棋連盟
藤井四段、若手棋士映画で高まる“将棋熱” 教室で子供増加、「理性」鍛える効果も | 産経WEST
統計データでみる将棋人口の推移 | にいがたの地域活性化を応援するブログ
統計で見る日本 | E-Stat

(塚岡雄太)

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