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前回の記事では、データ活用によってカイゼンを行い、生産性を向上させた旭鉄工の事例を紹介し、そのノウハウを他の中小企業の工場に提供しているi Smart Technologies(以下iSTC)の取り組みを紹介しました。 

すでに日本各地180社以上での事例があり、iSTCの活動はテレビ、ラジオ、雑誌などのメディアにも幾度となく取り上げられています。カイゼン活動を始動させた木村哲也社長にはウイングアーク1st主催のイベントWAF 2018 OSAKA/NAGOYAにも登壇していただきました。

実は、iSTCの活動は日本国内にとどまらず、海外での活動にもすでに着手しています。iSTCは2018年5月11日、タイ王国工業省と覚書を交わし、タイの中小製造業の生産性向上に協力することを約束しました。iSTCは2018年4月からタイの中小企業8社の20ラインで実証実験をすでに開始しています。工業省がiSTCの活動に関心を示したのは、「タイランド4.0」の実現に向けたタイ政府の働きかけが背景にあります。

タイランド4.0とは?

2015年にタイ政府はタイが長期的に目指すべき経済社会のビジョンとして、「タイランド4.0」という長期計画を発表しました。同計画は20年かけ、2036年までにタイを高所得国入りさせることを目標としています。

タイランド4.0以前には、「農村社会・家内工業」をキーワードとした工業化以前のタイランド1.0、「軽工業・輸入代替」「天然資源と安価な労働力」をキーワードに成長を遂げたタイランド2.0、そして「重化学工業・輸出指向・外資導入」を中心とした1980年代から現在のタイランド3.0がありました。「イノベーション」、「生産性」、「サービス貿易」に焦点を当て、付加価値を持続的に創造する経済社会を目指すタイランド4.0の実現にはデジタル技術の活用が鍵となる、と言われています。タイでは先日、電子決済機構改革法、データ保護法、サイバーセキュリティ法、デジタル経済社会評議会法、デジタル ID法、電子決済担当官法の6法が国民議会で成立し、インターネット環境が整備され、スマートフォンが普及しつつあるタイでは、今デジタル技術の活用が大きく注目されています。

今回、データのじかんはi Smart Technologies(以下iSTC)が手がける初の海外事例となるSAM(Siam Asahi Manufacturing)社の工場を訪問し、カイゼン活動の内容、タイでの活動状況や課題についてiSTCの執行役員COO 黒川龍二氏、iSTCの執行役員CTO 今井武晃氏、SAMの代表取締役 石川智弘氏に話を伺いました。

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