この記事の前編では、営業の初回訪問時に不安要素をどのように解消するかを説明しました。
不安要素を消すために必要な情報は、製品とターゲットの接点はどこだったのか、どこに興味を持ってもらっているのか、そもそも顧客課題は解決できそうなのか、の3つの要素である、というお話をしました。
今回はこれらの情報をどのように揃えていくかについてテーマにしてみます。
会う前にわかっておきたい情報はどのように仕入れるのか
販売する製品の種類にもよりますが、会う前に知っておきたい情報には2通りのパターンがあります。
1. 購入経験のある顧客から、将来購入の見込みがありそうな顧客を想定し、訪問先とする
- 販売した顧客にアンケートや聞き取りを実施し「いつ」、「どこで」商品を知って、「なぜ」買おうと思ったのかなど、製品についての感想を教えてもらう。
- 買った理由のうち営業担当のスキルに依存せず、製品の特質による部分を抽出する。
- 解決できた課題の内容と解決にかかった時間も合わせて整理する。
ただし、これらを実現するためには、購買客との間に聞き取りできるような良好な関係があるで、かつ販売開始されてからしばらくの時間が経過している商品でないと、聞き取る対象が見つからないということに注意する必要があります。
2. 会う前に顧客から情報をもらう
想定する顧客から接触する前に情報をもらうことです。こちらの方が営業担当者にとってハードルが高い印象を受けますが、Webサイトを利用すればハードルを下げることができます。手順は以下の通りです。
- 製品に関するWebサイトを作る。
- 基本情報を入力することで、興味の度合いを探るための資料をダウンロードできるようにする。
- ダウンロードした結果を電話などでアプローチする。
ポイントは、
- 販売する製品のWebサイトをきちんと分けて、売り手側は製品への興味をページの移動で分類する。
- 詳細な製品情報のうち、簡単なものでもいいので(カタログのPDFなど)何かしら提供する。またその場合は、必ず連絡先の基本情報をもらい、アプローチ可能な状態にする。
- 間をさほど置かず(=ダウンロード後、適切な期間を経過)直接電話などでアプローチする。
ということです。つまり、連絡先情報を残してもらった上でダウンロードやページ閲覧してもらうことで、連絡をとっていいという意思を確認し、電話連絡のハードルを下げることができます。
まとめ:会社全体で「会うべき相手」を見つける
今回は空振りになるような初回訪問をなくすための訪問準備の進め方を説明しましたが、いずれにせよ「会うべき相手」の特定は本当に手間のかかる作業です。
しかし、営業担当者だけで実施するのと、会社として取り組むのでは効率は変わってきます。
Webサイトの準備はそれなりにお金や時間のかかる行為ですが、営業担当の負担を下げ、受注確度を上げるためには非常に重要な要素です。一方的な商品紹介だけではなく、営業シナリオがうまく進むためにも「商品に対する興味」が取得できるものを作ることをお勧めします。
[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。