3PDGではこの国勢調査のデータを基に、400を越える指標(情報)を網羅した「人口統計Basic2015年版」を提供しており、3PDGの導入ユーザー様の大半にご利用いただいています。その用途としては、“エリアマーケティング分野において居住者特性を知る”ために活用されることが多く、スーパーマーケット、ホームセンターなどの小売業から、それらの店舗で販売する商材を展開するメーカー、各種サービス業など幅広いユーザー層に活用されています。それでは早速「人口統計Basic2015年版」を活用し、どのような分析ができるのか、お馴染みのMotionBoard Cloudの画面を使ってみていきましょう。
1)先ずは第三者データのみ、対象エリアの居住者特性の把握
以下は3PDGソリューションテンプレート(第三者データのご契約後、ダッシュボードを一から設計せず、すぐに分析を開始できるテンプレート)の一つ「エリアプロファイリングボード」を利用し、東京都における人口集中の度合いを500メートルメッシュで表したものです。色が赤いほど人が多く、青くなるほど少ないことを示します。そして、それぞれエリアにはどのような人が居住しているのか(性別・年齢構成、世帯毎の人数構成、住居種別、住居面積や階数、就業就学の状況など)ということが分かります。人口の多い、少ないだけでなく、例えば新たに出店するスーパーの周囲にはファミリー層が多いのか?高齢者世帯が多いのか?学生が多く住んでいるのか?顧客像を的確に捉え、効率的な品揃えに繋げるなどの活用法が考えられます。
2)第三者データに自社データを重ねて、出店余地分析
次は「エリアターゲティングボード」を活用し、出店計画を立てる場合です。利用するデータは同様に「人口統計Basic2015年版」と自社でお持ちの既存店舗住所データになります。
上記と同様に、人口の集中を500メートルメッシュで表現し、ターゲットとなる顧客像が多く住むエリアで絞込みをかけます(例えば、高齢者向け介護施設の開設や、高齢者向け配食サービスの事業拠点を新設する場合、対象となる高齢者の人口が集中するエリア)。既存店の所在がドロップピンで表示されていますが、ドロップピンがたっていないエリアで前述のように絞りこんだターゲット顧客が多く居住するエリアが出店候補地となります。
さらに、ここに異なる第三者データ「全業種店舗統計データ TMD500」を重ね、競合となる事業者(介護施設の場合は介護事業者、配食サービスの場合はコンビニエンスストアや外食など)の集合状況を見ることで、より効果的な出店余地分析が可能になります。実際はもっと複雑な条件を設定し検討を重ねますが、ごく簡単な例としてご紹介しました。
今回は、“居住人口”をターゲットにしたエリアマーケティングにおけるデータ活用例をご紹介しました。次回は、“移動人口”をターゲットにした活用例を取り上げます。
[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。
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