データのじかんでは以前からMaaSやiPaaSなどのクラウドサービスについて紹介してきました。今回はDaas(Data as a Service=サービスとしてのデータ)について解説したいと思います。
大勢の人の働き方を変えたCovid-19(新型コロナウイルス)。ことリモートワークに関しては歩みの遅い日本企業も、今回のパンデミックを機に、必要に迫られる形で自宅勤務の導入が急速に進みました。
自宅から会社のデータにアクセスする際には最大限のセキュリティ対策をとるのが理想的です。VPN(仮想プライベートネットワーク)などの接続環境の安全対策に加え、現在各所で整備が進んでいるのがVDI(デスクトップ仮想化)と、クラウドを利用したVDI=DaaSです。
VDIは、本来なら個人のパソコンに存在するデスクトップ環境をネットワーク上に構築し、必要に応じてそれを呼び出して利用するシステムです。
特定のソフトウェアをパソコンにインストールする必要がなく、ネットワーク上ですべてが完結するため、エンドユーザーにかかる負担が少ないのが魅力です。
VDIにはオンプレミス型とDaaSの2種類があります。
オンプレミス型はクラウドではなく、企業が自社データセンター内に独自に構築したネットワーク環境でVDIの運用を行います。管理運用は企業が主体的に行います。
DaaSの基本的なアイディアは、「クラウドを利用したVDI(仮想デスクトップ)」。DaaSはデスクトップ環境を保存する場所によって3つの形態に分けられます。それぞれの違いを見ていきましょう。
企業がサーバー本体をクラウドプロバイダに設置し、他企業から完全に独立した環境下で仮想デスクトップを利用します。管理運用はサービスプロバイダーが行うため、システム運用負荷もそれほど高くありません。オンプレミスには劣るものの、専用サーバーを使うためセキュリティが強固でカスタマイズ範囲も広いというメリットがあります。
サービスプロバイダが提供するIaaS(Infrastructure as a Service:サービスとしてのインフラ)やPaaS(Platform as a Service:サービスとしてのプラットフォーム)に構築された仮想デスクトップ環境を利用します。独立サーバーではありませんが、他の企業と環境を共有することはありません。そのためセキュリティ的に信頼が置けるうえ、プライベートクラウドに比べ導入コストを抑えられるというメリットがあります。
代表的なサービスとしては、
Amazon Web Service(AWS)
Microsoft Azure
Google Cloud Platform
などが挙げられます。
不特定多数のユーザー向けのクラウドスペースを利用したDaaSです。サービスプロバイダが用意するプラットホームを不特定多数のユーザーが共有するため、カスタマイズ性やセキュリティに難があります。その反面、導入コストが低く、運用の手間が省けるというメリットがあります。
代表的なサービスとしては、
Amazon WorkSpaces
Microsoft Windows Virtual Desktop(WVD)
などが挙げられます。
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