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増え続けるデータ用語を解説!「データサイエンス」とは?どのようなデータをどのように活用するのか?

         

時代と共に人は変わり、それにつられて言葉も移ろうものですが、データ活用の重要性が謳われる中、データに関する言葉もまた変わってきています。

最近では、「データサイエンス」という用語を耳にすることも多くなりました。しかし、「データサイエンス」とはいったいどういう意味でしょうか?

今回はデータサイエンスについて説明してみようと思います。

データサイエンスとは?

「データサイエンス」とは、様々なデータの共通点を見つけ出し、そこからある結論を導くために用いられる学問のことです。

外国のコンピュータ科学者が、計算機科学の意味で使用したことで「データサイエンス」という文言が注目を集めました。計算機科学とは、情報と計算の理論的基礎とそれらのコンピュータ上への取り込みに関する研究分野になります。

1990年代後半から2000年にかけて、国内ではインターネットの普及によって、パソコンでデータを取り扱う機会が多くなりました。それに伴って、多くのデータから何かを導こうとするデータサイエンスの存在感が増してきたのです。 複数のデータを集めてそこから数値上の規則性や不規則性を把握する統計学がありますが、データサイエンスもこの分野と関係します。

しかし、それだけにとどまらず、集まったデータをもとに何か考えたり、予測したりするなどさまざまな役割を果たしているのです。それによって、物事の因果関係を分析したり、シミュレーションを行ったりすることが可能になります。さらに解析した内容から、アイデアを生み出したり、ある仮説を立てたりして、企業のビジネスに活かせることも多いです。事業で行き詰まった企業などが、このデータサイエンスを活用することで、その状況を打破できる場合も少なくありません。

なぜ今データサイエンスが必要とされているのか?

インターネットの普及に伴い、情報を取り扱う機会が多くなりました。

企業のビジネスでも、情報が大きな影響を持つ場合も少なくありません。情報には、個人や企業がデータベース化して管理できる少量で単純なものもあれば、量が多く形式が複雑なビッグデータも存在します。後者の場合には、内容が整理されていない場合も珍しくありません。そのままの状態では有効に活用できないことも多いのです。そのようなことから、複雑な情報で構成されるビッグデータを整理して、共通点を探るデータサイエンスが必要とされています。データサイエンスによって、それまで全く関係ないと思われていた情報が、企業経営に重大な結果をもたらす貴重なものへと変わる場合もあります。データサイエンスは、企業において需要のある分野のひとつになりつつあるのです。そのため、データサイエンスを行うデータサイエンティストを求める企業も多くなっています。

データがどのように活用されるのか?企業の事例を紹介

データサイエンスのスキルを事業に活かしている企業も複数出てきています。

航空関係の企業では、ホームページ上のログイン履歴のデータを分析するために、データサイエンスのスキルを活用しています。それによって、効率的な航空券の販売を実現しようとしているのです。

航空券を購入しようとしている人だけがホームページを訪れるわけではありません。旅行の情報を集めたいなど、いろいろな動機を持った人が訪れます。ホームページのログイン履歴には、航空券を購入した人と購入していない人の双方のものが残ります。購入者とそれ以外の者とのログイン履歴の違いを分析することで、より効率的な航空券の販売方法が見えてくるのです。

ガス関連の企業では、災害時の効率的な対応のためにデータサイエンスに基づく分析を行っています。例えば、従業員の勤務時間外に地震が起きてガス利用者の自宅に設置されているメーターが止まってしまったとしましょう。このような場合、地震が起きた後すぐに利用者からガスメーターの復旧方法に関する問い合わせが入ります。従業員はできるだけ早く会社に戻って対応しなければなりません。従業員一人ひとりが、どのようなかたちで対応すれば最適なのかをデータサイエンスによって分析することで、業務の効率化を図っています。

データサイエンス学部が開設された大学も増えつつあり、関西大学武蔵野大学滋賀大学などでデータサイエンスを専攻することができるようになっています。

データサイエンス、そしてデータサイエンティストの需要は今後も高まっていきそうです。

(データのじかん編集部)

 
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