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【タイムくん – 第70話:ジョブ型雇用】

         

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ここがポイント:会社のお荷物になっている人材を検出するのはとっても楽しいんだ。エヘヘ。


コンニチハ、ミナサン。ボクは人事ロボットのヒューマくんだよ。ロボットだからこんなご時世でもマスクしなくて平気なんだよ。そう、ロボットはベンリなんだよ。

コロナウイルスの影響を受けて、日本でも働き方が急に変わり始めてるよね。戸惑っている人も多いかもしれないけど、結局、日本の雇用形態が根本的に変わらないと柔軟な対応というか順応は難しいのかもしれないね。

学生さんが一斉に就職活動を始めたり、いまだに終身雇用制度を前提とした考え方が残っていたり、日本の人事って世界的に見るとちょっと変わってて、働き方に関する考えもちょっと変わっているから、そこらへんも含めてシステムが全部変わるにはまだまだ時間がかかるかもしれないね。人事におけるデータ活用っていうのは、「誰がどうすれば成功するのか」という必勝法を編み出すことを目指しているんじゃなくて、「どういうシステムにすれば不幸な人を減らせるのか」っていう考え方なんだよ。

で、やっぱり、人ってやりたい仕事をやる方が幸福度が高いみたいだから、エンジニアになりたいって言う人は大企業でエンジニアじゃない仕事をするよりも、小さな会社でエンジニアをやっている方が幸せだったりもするし、この漫画を描いてるトツカ先生も最初はIT会社に就職したらしいけど、やっぱりデザインをしたり絵を描いてる方が幸せだって思ってデザイナーになったんだって。社会人になると、1日の大部分の時間を仕事に費やすわけだから、できるだけみんな好きなことや楽しいこと、せめてやることが苦ではないことをやる方がきっとハッピーだよね。ボクは社内の色んな人の働き方を客観的に観察して、労働時間に対してのアウトプットのボリュームが少ないとか、ボリュームはあるけどクオリティーが低いって言う人を見つけて「この人もしかしてこの会社に要らないんじゃないの」っていう仮説を立てては、「その人がいないことでチームの生産性がどのくらい上がるのか」とか「人件費がどのくらい削減できるのか」とかそういうことを考えるようにプログラミングされているから、会社のお荷物になっている人材を検出するのはとっても楽しいんだ。エヘヘ。

でも逆に、役に立ってなさそうだった人もデータでよくよく見てみると想像もしなかった部分での強みが発見されたりするから、ボクがやってることは弱いものイジメみたいに見えちゃうかもしれないけど、「人をふるいにかけて選別する」とか「ダメな人を見つけ出す」ということを目指しているんじゃなくて、むしろ「誰にも気づいてもらえなかった強みを見つけ出す」とか「その人にもっと合った仕事を見つけ出す」っていうようにすべての人のチャンスを広げることを目指すことなんだよ。

 

とはいえ、日本の終身雇用制度にもたくさんメリットと呼べる部分もあるんだけど、今後はより多くの人にとって転職が一般的な選択肢になってくることを考えたら、会社の生産性を常に一定に保つには自社内で新人をトレーニングして育てるっていうメンバーシップ型よりも、すでに必要なスキルを持っている人を見つけてくるジョブ型の方がやっぱり効率はいいとボクは思うんだよ。ジョブ型とメンバーシップ型の違いについての詳細はデータのじかんの記事「ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用 2つの違いや今後の方向性を解説」を参考にしてみてね。

人事データの利活用ってまだまだ新しい領域だから、「何が正解なのかがわからない」っていう会社の人事担当者さんもたくさんいるから、そういう人たちがデータの森で迷子にならないように「採用」「人材配置」の各領域に関する「全体ガイドライン」っていうのが最近リリースされたんだ。人事担当者さんはぜひ一度読んでおいて欲しいな。

これからもどんどんデータ活用は進んでいくはずだから、日本の労働環境がどんな風に変わっていくのかボクはとっても楽しみなんだ。会社にとって不要不急の昭和のおじさんたちを見つけ出すのがボクの仕事だからこれからもボクは張り切ってガンバッちゃうよ。安全・安心なデータ活用を通じてすべての人に光が当たるように仕向けることが従業員側にとっても企業側にとっても一番ハッピーな着地点だからね。アレ、ちょっとボクチョウシにノッテイイこと言いすぎちゃったよ。

じゃ、今週はこのくらいでボクの話はオシマイだよ。先週のマンガを見逃した方はこちらから読んでね。1話目から読みたい場合はこちらから!「タイムくんの特集ページ」へはこちらから飛んでいけるよ。ちなみに僕が過去に登場した回は#016#034と#065だからそっちもぜひ読んでみてね。それではミナサン、マタイツカ。

(人事ロボット ヒューマくん)


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イラストレーター:トツカケイスケ

埼玉県生まれ/東京都在住
明治大学理工学部卒業
デザイン制作会社にてグラフィックデザイナーとして勤務
2004年に独立、シュールな文章がクセになるブログやコミカルでカワイイLINEスタンプが好評。

イラストは漫画とは違う3つの作風(コミカル・キュート・クール)を持ち、子供をモチーフにしたシニカルな作品で海外の展示にも多数出展。

https://www.totsunet.com/

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