Share!

CEO、CFO、CTO、etc……。

数ある「最高ナントカ責任者」の中でも、「CDO」という役職を耳にしたことはありますか? 聞いたことはあるという人も、まったく知らなかったという人も、CDOの具体的な役割についてチェックしてみましょう。

CDOが持つ2つの意味

CDOは実は異なる2つの役職の略称です。ひとつは「最高データ責任者(Chief Data Officer)」、もうひとつは「最高デジタル責任者(Chief Digital Officer)」です。DがDataとDigitalの両方の頭文字なので、略してしまうと見分けがつかなくなるわけです。

字面が違うだけで似たようなものでしょ、と思うかもしれません。デジタルがデータを内包している印象もありますしね。

しかしその役割は大きく異なります。

CDOの役割

最高データ責任者は、企業のデータガバナンス(管理統括)を目的として設定された役職です。金融機関の最高データ責任者に限られた調査では、77%がデータガバナンスに主眼を置いているという回答でした。現在ではその役割に加え、収集された内部・外部のデータを分析して新しい視点や情報を引き出し、関係部門に提供する役割も期待されています。

一方で最高デジタル責任者は、企業のデジタル化推進において成果を上げることが求められます。その業務範囲は業界により異なりますが、以下のようなものがあります。

  • データを活用したビジネス戦略やデジタルプロダクトの開発
  • 新興デジタル技術への対応と導入の検討
  • ソーシャルメディア管理
  • 顧客接点のデジタル化の加速

またこうした業務を担当するデジタルチームが存在する場合は、その指揮をとることになります。

CDOの歴史

最高デジタル責任者というコンセプトが広まったのは比較的最近のようです。

コンサルティング企業のPwC(PricewaterhouseCoopers)が世界2500社の大手上場企業を調査したところ、60%以上の最高デジタル責任者が2015年以降に雇用されたという結果が出ました。この結果は、AI技術IoT(Internet of Things: モノのインターネット)といった新興デジタル分野が、近年大きな盛り上がりを見せているのに呼応していると見られます。

最高データ責任者の登場はそれよりも少し遡り、インターネットの普及によりビッグデータに注目が集まり出した2000年頃に役割が定義されたようです。インターネットにより大量収集が可能になったデータの管理活用が重要視されるようになり、それが経営一般に欠かせないものになるにつれ、最高データ責任者の必要性も増していきました

最高デジタル責任者がぶつかる壁

ある程度歴史があり、その役割と重要性の認識が共有されている最高データ責任者に比べ、最高デジタル責任者の定義はまだファジーな部分も多く、業界や企業により業務内容にばらつきがあります。そのため過去に最高デジタル責任者としての実績があったとしても、新しく採用された企業でその経験が活かせるとは限りません。

最先端のデジタル技術の導入を目的に採用された最高デジタル責任者が説く戦略を、経営陣が理解できないというケースもあります。フットワークの軽いスタートアップやIT企業でキャリアを積み、レガシー企業に最高デジタル責任者としてヘッドハンティングされた場合は特に、共通理解の乏しさや意思決定の遅さに愕然とするそうです。

最高デジタル責任者というのは、こうしたベストとは言えない環境でも目標の達成を求められる、大きなプレッシャーのかかる役職と言えます。

CDOの重要性は増していく

データや情報が重要性を増していく最近の風潮を鑑みると、最高データ責任者および最高デジタル責任者の両者は、いずれも多くの業界の企業にとって欠かせない存在になっていくでしょう。特に会社の将来を左右するような大きな決断を下す場合には極めて重要な責任を負うポジションとなるのではないでしょうか?今後、CDOという単語を聞く機会も増えてくるかもしれませんので、ぜひこの機会に、Chief Data Officer、またはChief Digital Officerの略だと頭の隅に置いておいてください。

それを見越して、CDO club JapanのようなCDOとCDOを探す経営者をつなぐプラットフォームも誕生しています。

【参照リンク】
CDO(最高デジタル責任者)、進化するその役割:「彼らは単なるデジタル屋ではない」|DIGIDAY
同じCDO、最高デジタル責任者と最高データ責任者の違いは?|デジタルクロス
チーフデータオフィサーの進化|PwC

佐藤ちひろ

この記事を読んだあなたにおすすめのタグ

この記事を読んだあなたにおすすめのタグ

人気のカテゴリ