今日はIT系の人が多いと思うので、ITの中でコミュニティーがなぜ必要かという話をしたいと思います。
「クラウドの時代にはコミュニティーがエンジニアの成長を支えていくのではないか」という記事は、ITジャーナリストの新野淳一さんという方が3年以上前に書いたブログ記事です。少し古い記事ですが、今でも通用する内容となっていますので、ぜひ一読して頂きたいと思います。ちなみに、この「Publickey」というサイトはIoTの情報をかなりキュレーションして出していて、海外の展示会などの情報も早く掲載されているおすすめのサイトです。
この記事の中の、
「クラウド関連の技術範囲はとても広く、社内や仕事を通して学べる範囲をはるかに超えてしまっています。」
の一言が私にはとても響きました。
つまりボーダーレスであり、アップデートがすごく速いわけです。かつてのソフトウェアのバージョンアップはせいぜい年に数回でした。そのタイミングで新しいことを学べば対応可能でした。タイミングも事前に分かっていたので準備しておくことも可能だったのです。だけど、今はそうではないです。ものすごいスピードが速いんです。
例えば、アマゾンのAWSのサービスが1年間にリリースするアップデート数は1300を超えています。なので、1つのアップデートの度に書籍が出る、などの対応は不可能です。これに対応するためには使っている人同士がキャッチアップするしか方法はないです。つまり、向こうから情報がやってくる時代というのは終わりを告げつつあります。
もしも、クラウド関連の情報が書籍になってあなたの手もとに届いたならば、それはすでに2周回くらい遅い情報になっています。その内容自体に問題があるわけではありませんが、今の最先端はすでにそれではないのが現状です。
最先端の情報は向こうからやって来ません。最先端の情報の中へ自分から入っていくしかないんです。そして、最新情報がある場所こそがコミュニティー、です。
例えば、MotionBoardのユーザーの人であれば、知りたいのはMotionBoardの機能ではないはずです。むしろMotionBoardをどう使えばビジネスにインパクトを与えられるか、という使いこなし方の話ですよね?そして、使い方に限って言えば、開発側の人間よりも、ユーザー側の人間の方が詳しいわけです。
従来のユーザー会とは、優良なユーザーにベンダー側が手厚く接待をするイメージでした。ヘビーユーザーからフィードバックを受けることを前提としたこのモデルが悪いわけではないですが、これは今後主流になるモデルではないです。使い方をユーザー同士がアウトプットし、それを聞いた人たちがどんどんコミュニティーに入ってくる、という形にシフトしていきます。
従来のモデルではユーザー1人1人にしか届きません。ですが、新しいモデルはボウリングの一番前のピンを狙うイメージです。一番前のピンに当たれば他のピンも倒れるような、自動的な広がりのあるシステムになっているわけです。結果的にユーザーにはより多くの情報が行き届くようになります。情報が欲しい人はこの輪の中に入らなくてはならないでしょう。
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