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働き方改革実現セミナー in 東京:「働き方改革」で日本は何を目指すのか? 目指すべきゴールからみる業務改革の最適解

         

武田 康祐(タケダ コウスケ)

武田 康祐氏内閣官房一億総活躍推進室・働き方改革実現推進室 内閣参事官
武田 康祐氏

1995年 労働省入省
2003年 厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長補佐
2005年 鹿児島労働局総務部長
2007年 厚生労働省政策統括官付労働政策担当参事官室長補佐
2008年 在タイ日本国大使館一等書記官
2011年 厚生労働省職業安定局雇用政策課長補佐
2012年 内閣府政策統括官(経済社会システム担当)付参事官(社会システム担当)付企画官
2014年 厚生労働省労働基準局労働条件政策課労働条件政策推進官
2015年 内閣官房一億総活躍推進室企画官
2016年 内閣官房一億総活躍推進室内閣参事官、内閣官房働き方改革実現推進室併任

このように、日本において働き方改革が必要となっている背景や、日本政府としての具体的な取り組みについて語ってくれた武田氏。セッション後に設けられた質疑応答タイムでは、参加者から積極的に質問が行われていたので、その一部をご紹介。

Q:ガイドライン案に人事など評価の視点が含まれているか?

A:現在のところ未設定とのことです。

Q:テレワーク導入の負担を軽減する助成はあるか?

A:現在提供されている助成や補助は、介護など一部のモデル事業に限定されていますが、普及促進に向けて今後そうした取り組みが増えていくと予想されます。

そのほか、持ち帰り労働や過少申告への懸念については、実態をより厳しくチェックできる監督指導で対応していくとのことやり取りもあった。

働き方革命を実現するDigital Laborという新しい“労働力”

RPAブームの本質

続いては、RPAテクノロジーズ 執行役員の笠井 直人氏が登壇。
「働き方改革 Digital Laborによる日本の生産性革命」と題し、講演。

RPAテクノロジーズは、2013年設立の日本国内におけるNo.1RPAカンパニー。100社4,000以上のロボット稼働とRPA新規ビジネスを40以上推進してきたそのノウハウを語って頂いた。

笠井氏はまず、コアビジネスとなっている「RPA(Robotic Process Automation)」について述べた。

「RPAの本質は、自動化でも、ソフトウェアの導入でもなく、ホワイトカラーの業務をソフトウェアをベースに構築したロボットに代行させるということです。仮想知的労働者『Digital Labor(デジタルレイバー)』とも呼ばれますが、本質はこれをどう働かせるかということです。このDigital Laborという新しい“労働力”を活用すれば、働き方の革命が実現可能です」と解説。

「RPAの基本原理は、ユーザーのPC操作を記録したマクロファイルにより、定型・ルーチンワーク作業をロボットが代行するというもの。これにより、リードタイム/品質/コストの最適化、24時間365日稼働、離職がない無制限の採用など、数多くのメリットが享受できるわけです。Digital Laborはプログラミングが不要な上に、既存の業務やシステムをそのまま活用でき、なおかつ無制限に増やすことが可能です。『導入・運用・拡張のしやすさ』と『これまでにない圧倒的な能力』を兼ね備えた、まさに理想的な労働力といえます」(笠井氏)

笠井直人氏

RPAテクノロジーズ 執行役員 笠井 直人氏

RPAを導入する際に重要な3つのポイント

まず一つ目は「従来型BPR(Business Process Re-engineering)・IT導入方法論から着想しない」こと。「従来のシステム導入方法論は、構想立案/要件定義/設計/開発/テスト/導入準備/稼働後支援の各ステップを、数ヶ月から数年もの期間をかけて実施するものでした。

しかし、RPAに関してはこれが逆にトラブルの元となる可能性を含んでいるため、業務をさせながら徐々にブラッシュアップしていくのがベストといえます。これを繰り返すうちに、単純作業を代行させるだけで生産性が上がる、アイデアが現場からあふれる、“勝手に”業務整理が始まるなど、投資対効果だけでは計りきれないメリットが得られるはずです」

そして二つ目が、「まずはやってみる(効能・化学反応を体感する)」ことです。これは、入口部分でツール選定に終始することなく、実際に作って動かして運用の課題などを見つけ出すのが重要ということも挙げられた。

三つ目としては、「ロボットをマネジメントする体制作りを目指す」という点。適切なDigital Labor稼働環境を構築・運用することで、劣悪な生産性の発見にもつながるわけだ。

最後に笠井氏は「Digital Laborは、ハードウェア的な『デジタルトランスフォーメーション』、そしてソフトウェア的な『テクノロジーを活用する文化の醸成』を実現し、日本に生産性革命をもたらしてくれます。従来はどうしてもITと現場の意識が離れがちになっていましたが、Digital Laborによってこうした壁をもなくすことができ、企業にとって理想的な働き方改革にもつながるのです」と語り、セッションを締めくくった。

笠井 直人(カサイ ナオト)

RPAテクノロジーズ株式会社 執行役員
東京外国語大学を在学時にRPAのテクノロジーに触れ、ビズロボジャパン株式会社(現RPAテクノロジーズ株式会社)、にインターンとして参画。
同学を卒業後入社。RPAサービス「BizRobo!」の導入支援や、RPAを活用した事業開発に従事。
ホワイトカラ―業務の代行を実現するRPAを推進するリーディングカンパニーの執行役員として、マーケティング・人事を含む全領域で活動。2016年7月に設立した、一般社団法人日本RPA協会の協会委員に就任。RPA・Digital Laborの普及・活用に関わる人材育成プログラムを企画・推進。

 
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