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生活の中にあるビッグデータとは?

ビッグデータと聞くと、その名前の通り「膨大なデータ」や「巨大なデータ」というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?

もちろん、それはそれで間違いではありませんが、ビッグデータは単なる大量のデータ、という存在よりも大きな可能性と危険性を秘めているのです

ビッグデータとはユーザーが意識的に作成する組織などで管理されているデータのみを指すものではありません。実際には、ユーザーがあまり意識していない、例えばインターネットのとあるページにアクセスしただけで発生する「履歴」のようなデータがビッグデータの大半を占めているのです。

ビッグデータの定義は広範囲に及びます。SNSで何かをつぶやけば、データの仲間入りを果たすでしょう。それどころか、SNSにアクセスした「時間」、「回数」、「どのSNSを利用したか」などの情報もビッグデータだといえます。多くのメディア、SNSは利用規約で「情報を二次利用する可能性」を示唆しており、現代人のネット活動は企業、組織によって管理されているのが常識です。

ビッグデータは現代人の日常生活と切っても切れない関係にあるのです。ビッグデータを分析すればマーケティング調査などには役立ちます。ですが、過度にデータを収集したり、使用したりした場合、「監視社会」「プライバシーの侵害」という領域に足を踏み入れてしまうことにもなり、慎重な意識が求められます。フェイスブックが有していた8700万人分のユーザーの個人データが不正に第三者に渡され、2016年のアメリカ大統領選挙でトランプ陣営の選挙対策に活用されたことを報じたニュースも記憶に新しいところではないでしょうか?

心から笑える?ブラックなビッグデータのジョーク

Tamr社のCEO、アンデイ・パルマー(Andy Palmer)氏は2017年2月、東京のイベント「Big Data Analytics Tokyo」に出席し、ユニークな発言を残しました。

ビッグデータを活用する前には「セクシーでない仕事が待っている」と冗談交じりにスピーチしたのです。パルマー氏の言う「セクシーでない仕事」とはビッグデータを解析するうえでの「データの統合」です。ビッグデータを解析するにはできるだけ多くのデータ量が求められますが、さまざまなドメインにあるデータを統合するのは非常に困難です。「Tamr社のソリューションなら可能」という宣伝につながるジョークですが、ビッグデータの問題点を言い表しています。

ビッグデータ収集のため、SNSと企業が結託し、市民の個人情報を取引していたなどの報道もなされました。こうした状況をアート作品にして笑い飛ばしたのが芸術家、ヤコブ・ゲルトナー(Jakub Geltner)氏です。ゲルトナー氏は世界各国のビーチ、観光地などに監視カメラを大量に仕掛け、監視社会を表現しました。どこからどう見ても人の気配などない海岸に設置された無数の監視カメラはおかしくもあり、「世界のどこにいてもパーソナルデータは保護されていない」という鮮烈なメッセージでもあります。

ビッグデータの重要性を知る!ビッグデータにまつわる格言

パソコンの父と評価される科学者、アラン・カーティス・ケイ(Alan Curtis Kay)氏は機械が分析思考を行う可能性を信じ、現在につながるインターフェイス理論の確立に大きく貢献しました。

[Doing with images makes symbols](イメージを操作してシンボルを作る)とはケイ氏の有名な格言です。ケイ氏は1980年代、いまだ「目に映るものこそがデータ」と信じられていた時代に「ビッグデータ」の概念に辿り着いていました。目に映らない無数のデータを分析すれば、人間の認識を遥かに超えた「シンボル」ともいうべき、絶対的な結論を導き出せると考えたのです。ケイ氏によって、人とコンピュータのコミュニケーションは飛躍的に密接化したといえるでしょう。

同時に、ビッグデータを取り扱う人間は責任の重大さを自覚しなければいけません。情報セキリュティの研究家、ブルース・シュナイアー氏の著作「超監視社会-私たちのデータはどこまで見られているのか?-」には衝撃的な記述がありました。それは、「カーネギー・メロン大学の研究チームは、公共の場に置いたカメラの前を通りがかった人の個人データをリアルタイムでディスプレーに表示することに成功した」というものです。つまり、通りがかった人の画像を顔認識ソフトウェアやフェイスブック上でタグ付けされた写真データベースと照合させるだけで、見ず知らずの人に関する情報を入手できる社会が現実のものとなりつつあるのです。

いまや、ビッグデータは個人と社会の領域を超越するだけの影響力を秘めています。ビッグデータを管理する企業は、ユーザーに対して信頼性を証明していく必要があるのです。

ビッグデータはビジネスの世界において非常に便利なツールとなり得ますが、その反面、ジョージ・オーウェルが「1984」の中で描いた「Big Brother is Watching You(ビッグ・ブラザーがあなたを見守っている)」的な監視社会の成立を促す可能性を秘めた諸刃の剣であることを私たちはしっかりと認識しなくてはなりません!

(データのじかん編集部)

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