提供するサービスや商品がなんであれ、顧客情報を正確に把握し管理することは重要です。
顧客ロイヤリティや顧客満足度を高めれば、その顧客からの売り上げだけでなく、口コミや紹介などからも企業に貢献してくれます。そのためには、顧客情報をこまめに更新し、最新の情報に基づく顧客とのコミュニケーションが大切になってきます。
こうした顧客に対する施策は、おもにマーケティング部門を中心に取り組まれますが、その際に参照される情報の入力・更新は、お客様と一番接触する機会の多い営業部門が担うことが多いもの。ただ、多忙な営業部門は、情報の入力作業をおろそかにしてしまうケースもよくあります。情報の入力がおろそかになるとせっかくのデータもその威力を発揮できなくなってしまいます。
どうすれば、情報の入力・更新が滞りなく行われるようになるのでしょうか?
近年、「働き方改革」の波により、社員一人ひとりの生産性向上のために、SFA、CRM、MAといったITツールの導入・活用を重視する企業が増えてきました。
ERPのように単一データを見込客へのアプローチ段階から仕入れ、製造、納品、顧客フォローまで一貫して参照できるシステムを採用していれば良いですが、各フェーズで使用するシステムが独立し、連動しないタイプであれば、それぞれの部署がその都度入力していかなくてはなりません。
システムへの入力が徹底されないことの背景には、既存の管理システム(たとえば、勤怠管理や工数管理など)への入力作業に、新たなツールへの入力作業が加わり、業務のなかで「データを入力する」負担が増加していることがあります。
Mtame株式会社が「22~45歳のBtoB企業の営業職に属する人」を対象に行ったインターネット調査では、「案件を管理するために入力しなければいけないシステムや管理表にきちんと入力できていますか?」という質問に対し、「徹底している」と答えたのは38%と、過半数を割る結果となりました。
ただし、「必要と感じたものだけ」は入力すると回答した人は45%おり、この層に「入力を徹底することの必要性」を認識させれば、入力の徹底を全体の83%まで引き上げられることが期待できます。
出典:【BtoB営業活動に対する意識調査】新規営業の方法、1位は飛び込み、2位はテレアポ。 無駄だと思っている業務は、資料作成、名刺入力、管理ツールへの記入。(エムタメ!)
裏を返せば、入力を徹底できない営業マンがなぜ入力しないのかというと、入力の必要性を感じていないからだということになります。いくら上司が「新システムを導入したから、入力を徹底するように」と伝えたところで、現場が「必要性が低い」と判断すれば、外回りや資料作成などほかにもっと重要だと考えられる業務が優先され、入力業務は後回しになり、忙しさから次第に忘れ去られていきます。
つまり、入力の必要性を含む、新システムの導入意義を現場レベルに落とし込めていないことが要因になっていると考えられます。
では、続いて、いかにして現場に落とし込むかについて考えてみましょう。
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