●データを上げる:Nefry
はんだ付け不要で、簡単にインターネットサービスをハードウェアを接続できるモジュールです。Arduino互換となっており、80種類以上のセンサーやモジュールが用意されています。価格はベースとなる「Nefry BT」が5,378円(税込)、センサーやモジュールのほとんどが1,000円以下となっており、手軽にIoT対応機器が作成できます。
●データをつなげる・ためる:IFTTT
「if」「this」「then」「that」の略。「このとき、これが発生したら、こうなる」というプログラミングを、誰でも行えるサービスです。たとえば、「6時になったらTwitterにメッセージを送信する」といったことを自動化できます。エアコンや活動量計など一部の家電製品などとも連携することが可能です。
●データを分析する:Jupyter Notebook
AIや機械学習で使うライブラリが豊富なプログラム言語「Python」を使うためのツール。プログラミングにあまり詳しくなくても、非常に少ない行程数、行数でプログラミングができます。
●データを見せる:Ambient
リアルタイムで、Nefryなどから取得したデータをグラフ化して表示してくれるツールです。ちょっとしたプログラミングの知識があれば、グラフのカスタマイズをすることで、取得したデータを見やすく表示させることが可能です。
大がかりな設備やエンジニアがいなくても、これらのツールがあれば、データの取得から可視化までを自分たちで行うことが可能となります。
最後は、どのようにしてデジタルツールを開発するのかという話です。大川氏曰く「ユーザーが使い続けるツールを作るべき」とのことですが、実際にそのようなツールを作ることは難しいことです。
ユーザーにとってよいツールというものは、ユーザーに実際に使ってもらい、フィードバックをもらい、それを反映してさらにプロトタイピングをしていくことが大切。つまり、「失敗と修正」を多く繰り返すことが重要なのです。
「やるべきことは簡単で、1日でも早くユーザーにダメと言われる経験をしたほうが、よいツールに近づきます。このような開発をアジャイル開発と呼びます」(大川氏)
アジャイル開発においては「利用開始=改善のスタート」。従来のように、メーカーが何度も試作を繰り返して満を持して世に出すというやり方ではなく、未完成でもいち早くユーザーに使ってもらい、そのフィードバックから修正をするということを繰り返して、よりよいツールに近づけていくということが、一番重要なことになります。
このようなアジャイル開発に関しては、ユーザーを中心に、ディレクター、エンジニアのほかに、「UXデザイナー」という人材が必要になるとのこと。UXとは「User Experience」(経験)のことで、ユーザー体験を公平な目で判断できる人材の必要性が高まります。すでに北欧や深センなどではUXデザイナーが多数活躍しているそうですが、日本ではまだまだ少ないのが現状です。
では、これから何から始めればいいのか。大川氏は以下のようにレベルごとにやるべきことを挙げています。
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