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さらに、ゾンビカルチャーはハロウィンを通しても増殖していったと考えられます。
記念日文化研究所の調査によれば、2019年のハロウィンの市場規模はおよそ1155億円と推計されています。同年の「バレンタインデー」の市場規模はおよそ1260億円だったことから、ハロウィンはすでにバレンタインデーとほぼ同等の経済効果があるとされています。いつのまにかハロウィンは日本においてもかなりメジャーなイベントになっていたようです。
そんなハロウィンの重要なポイントは、人々が街を仮装して歩くという点にあります。例えば、10月31日をメインに渋谷駅周辺に仮装した人々が集まる、通称“渋ハロ”は恒例行事となっています。ピーク時は一日でおよそ100万人が参加すると推計される渋ハロですが、その際、仮装の衣装として「ゾンビ」はかなり定番のチョイスと言えます。
株式会社モニタスによる「ハロウィーンにしたい仮装人気ランキング」でゾンビは、男性2位、女性5位と男女ともに上位5位以内に入ってきています。
もちろん、ゾンビには手軽に仮装しやすいという点がありますが、それに加えてどのようなキャラクターでもゾンビ化することができてしまうという点もあります。
ゾンビは、仮装するコストの低さと、なんでもゾンビ化することができてしまうという便利さを持っているため、ハロウィーンに参加しようという人々はゾンビの仮装をするのでしょう。
ゾンビカルチャーの分野では今までほとんど定量的な調査がなされてきませんでした。それは、ゾンビはただの空想上のモンスターでしかないという考えからでしょう。
しかし、今回観てきたように、ゾンビには人を惹きつける潜在的な魅力があります。もはやゾンビはただのホラー的演出の小道具ではなく、きちんと調査されるべき対象である、と言ってもよいかもしれません。今後、さらなるゾンビカルチャーの調査が進むことを期待しながら、今回は筆を置きたいと思いますが、1ゾンビファンとしてゾンビに関するデータが揃い次第、またみなさまにもお伝えしていきたいと思っています。
【参考URL】 ・ ゾンビ❙Wikipedia ・ 映画評価ピクシーン』 ・ 60年あまりの間の映画館数の変化をグラフ化してみる(最新)❙ | ガベージニュース ・ 「アニメが生む新たな交流 「聖地巡礼」にぎわう唐津 ゾンビランドサガで話題」❙ | 西日本新聞社 ・ 2019年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約7%減の約1155億円。❙ | 記念日文化研究所
(織田哲平)
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