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最近、CRMという単語を耳にする機会が増えているかと思います。

それもそのはず。最近では、個々の顧客との関係性を築くことがかつてないほどに重要視されているのです。

ですが、CRMとはいったいどういうことなのでしょうか?この記事ではCRMとは何かについて取り上げてみたいと思います。

今更ながらCRMとは?

CRMとは、Customer Relationship Managementの略であり、「顧客関係管理」と訳されます。その言葉通り、顧客との関係性を構築・管理するマネージメント方法です。

これは、従来の不特定多数の人を対象とするマス・マーケティングから、顧客を特定し、それぞれの顧客の属性に合わせたマーケティングを行なっていく「One to Oneマーケティング」が主流の時代に移ったことにより提唱されたマーケティング手法です。

CRM施策のための分析を行うことで、消費者一人ひとりに別々のアプローチを行うことができ、収益増加につなげることも可能になる、というのが基本的な考え方になります。

CRMの基礎となったのが、Executive Information Systemと呼ばれるものでした。これはEISと略され、経営情報システムを表すもので、1960年代当時には経営者が意思決定を行う際に活用されていました。しかし、計算機能が不十分である、など様々な問題点を抱えており、すぐにブームは終了し、その後1970年代には、DSSと呼ばれる意思決定支援システム(Decision Support System)が提唱されました。

その後、いくつかの時代を経て、SCM(サプライチェーンマネジメント)とCRMが提唱され、大手通販サイトでのOne to Oneマーケティングが行われるようになりました。また、CRMと共にSFA(Salesforce Automation)も主流になり、SFAとCRMが同じ現場で両方使用されることも珍しくありません。

しかし、忘れてはならないのが、CRMとは単なるシステムであり、CRMを導入したからと言って、必ずしも成功するというわけではない、ということです。

CRMを導入する目的は、「顧客に合った商品やサービスを提供すること」です。CRMはそれらの目的達成を支援してくれますが、実際に顧客に合った商品やサービスをしかるべきタイミングで提案し、サービスを提供し続ける努力をするのは決してCRMシステムではありません。

CRMの歴史

CRMは1990年代のアメリカで誕生しました。

人の暮らしがより豊かになり、消費者のニーズが多様化していったことにより、全員に対して同じマーケティング手法でアプローチすることが昔ほど効果的ではなくなったことがきっかけです。

中でも1984年に創業したDELL社は、この手法をいち早く取り入れて成功した企業として知られています。顧客自らが自分が欲しいと思っているパソコンのスペックを選択し、その通りのスペックのパソコンを作って届ける、というBTO(Build To Order)方式でパソコンを販売するのがDELL社のビジネスモデルでした。当時は、決められたスペックで大量生産されたパソコンを購入することが普通でした。しかし、自分に必要なスペックを選択することでジャストフィット感があるパソコンを入手でき、コストを下げることもできる、というメリットが評価され、このビジネスモデルは多くの人や企業に受け入れられました。

顧客視点に立って考え、顧客が欲しいと思っているものを提供することで、DELL社は創業からわずか15年でパソコンの世界市場第2位の企業にまで成長しました。

ちなみに、CRMという単語自体は、アクセンチュア社が出版した「CRM-顧客はそこにいる」という本がきっかけとなって普及した、と言われています。興味のある方は、こちらもぜひ読んでみてください。

CRMの基本機能

CRMの基本機能は下記の6つに分類できます。

  1. 顧客管理
  2. メール配信
  3. キャンペーン管理
  4. ソーシャルメディア連携
  5. 顧客サポート機能
  6. データ分析レポート

もっと大きく分けると、顧客データベースの管理機能、プロモーション機能、顧客サポート機能の3つに分類できます。顧客データには年齢や性別などの顧客の属性を登録することができ、グループごとの管理を行なったり、顧客とのやり取りの履歴を保存しておいたりができます。

また、メールの一斉配信、メールマガジンの運営・管理、ウェブサイトのアクセス解析、クリックカウントの計測なども可能です。顧客サポート機能としては、アンケート機能を活用した満足度調査、セミナーやイベントの管理などに活用できます。

代表的なCRMサービス

代表的なCRMサービスには、「Dynamics 365」や「Salesforce」「GRMarketing」「Zoho CRM」などのサービスがあります。

Salesforceには、CRMとSFAが用意されており、組み合わせて利用することも可能です.

Dyanamics 365は、CRMとERP(Enterprise Resource Planning )を組み合わせて利用することができます。ERPとは企業において有用な資本計画やその概念を意味するものであり、ヒト・モノ・カネ・情報などの資源を適切に配分し、有効に活用するために使われる仕組みです。CRM単体では不足する機能を様々なサービスを利用して補い経営に役立てることができます。

まとめ

CRMとは、データを活用し、顧客をより満足させるためにできることはやっておきたい、という企業にとっては、とても効率的なツールですが、そもそも顧客との関係性を重要視していない企業であれば、あまり価値のないツールとなってしまう可能性もあります。

CRMの導入を検討するのであれば、CRMを導入してどんなことを達成したいのか、というゴール設定が重要になります。また導入後の、活用の徹底など、現場の人たちに浸透させていくための戦略も同時に必要かもしれません。

(データのじかん編集部)


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