今さら聞けないマーケティング用語:O2O (Online to Offline)とは? | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
会員ページへmember

About us データのじかんとは?

今さら聞けないマーケティング用語:O2O (Online to Offline)とは?

         

IT化が進む今、IT業界でマーケティングに少しでも携わっていれば、『O2O』という言葉を一度は耳にしたことがあるかも知れません。

O2Oとは『Online to Offline』の略です。

ざっくりとした意味はみなさんイメージできるかも知れませんが、今回の記事では改めてO2Oの意味とうまく利用されているビジネス事例をご紹介したいと思います。意味を明確にさせておくことで、関わっている事業の課題解決のヒントになるかも知れません!

なので、今回は

  • O2Oの意味を解説
  • O2Oのメリット
  • O2Oの成功例

などを順に説明していきます。

O2Oの意味とは

O2Oとは冒頭にも少しだけ説明をしましたが、「Online to Offline」の略語です。

オンラインとはWEBのことで、オフラインとは実店舗をさします。この異なる2つを組み合わせて、販売活動を促進するのがO2Oです。

代表的な例としては、今いる場所から近くの飲食店を調べようとしたときに、新メニューやクーポンがアプリケーション上に出てくることがありますよね。ドリンクバーが半額になったり、ポテト無料などにしてもらえる特典です。あれもO2Oマーケティングの1つです。

O2Oの経緯

ECが一般的に広まり、店舗で商品を見ても、その商品を見た店舗で購入するとは限りません。逆に、店舗で実際の商品を見て、試してはみた後に、より安い価格で同じ商品を販売しているECサイトで購入をしたり、類似品を購入をするユーザーが増えてきました。

実店舗で商品を確認した後、ネットで店頭より安い価格で購入することを『ショールーミング』というのですが、O2Oはもともとこのショールーミング対策として広まったそうです。

それでは、店舗を構えている側としてはコストをかけて実商品の展示を行なっているにも関わらず、それが商品購入へとつながらない、という非効率極まりない自体となってしまい、これを回避する戦略の一つとして、O2Oマーケティングが注目されるようになりました。

2015年からインターネット広告領域において普及し始めたマーケティング手法の1つですが、2018年の広告市場では、135億円規模に到達したそうです。これからも市場は伸びていき、2023年には1600億円超えと推測もされています。

逆に、ウェブで見つけた商品を実店舗で確認してから購入することを『ウェブルーミング』と呼びます。実店舗での購入には、実際に商品を手にとって見ることができる以外に、送料がかからない、商品がすぐに手に入る、値段の交渉ができる、などのメリットがあるため、実店舗にて購入することを好む消費者も一定数存在することがわかります。

参考:O2O広告市場、5年後には約12倍に?【サイバーエージェント調査】

O2Oを実施するメリット

では、O2Oを導入することでどのようなメリットが期待できるでしょうか?

新規顧客の獲得


まだ来店していない顧客に対して広告が打てるので、クーポンを手にした人が来店することなどによる新規顧客の獲得が期待できます。

リピーター・ファン層の獲得


一度訪れた店舗からのSNS発信やネットでのクーポン配信によって、もう一度お店への来店を促すことができます。リピーター・ファン層を増やすことによってブランドの価値を高めることが期待できます。

広範囲なエリアマーケティングが可能


実店舗へ新規顧客の訪問を促そうと考えた場合、従来であればチラシや折込など限定的なエリアでのポスティングが一般的でした。その結果、限定的なエリアには知ってもらうことができても、その他のエリアには知られる機会がありませんでした。

O2Oを実施することで、限定的なマーケティングではなく、広範囲でのマーケティングが『低予算』で可能となります。

即効性がある


ウェブへの広告はリアルタイムで設定することが可能なため、数日限定のセールなどの告知や、使用期限の短いクーポンの配布などが行えるため、即効性が期待できるだけでなく、どの程度の人がコンバージョンしたのか、つまり来店してくれたのか、という広告の即効性を数値化し、正確に把握することも可能となります。

O2Oの手段

それでは、実際のO2Oはどのような手段で実行されているのでしょうか?代表的な手法を紹介します。

来店したらポイント配布


来店したら、アプリ上でポイントをゲットして、ゲーム感覚で来店を促す方法です。

クーポン


実店舗で使えるクーポン券を専用のアプリケーションやECサイトから配ることで、実店舗とオンラインがつながるようになります。実際にクーポンをみることで、プッシュ通知の役割にもなり、久しぶりにお店へいってみようかな。という販促にもなります。

SNS


商品の告知やイベントの告知をTwitterやFacebook上でながすことで、実店舗情報をユーザーに届けて、来店しらもえるように促します。新商品がでたときには、いいねやリツイート、シェアをしてもらうことで不特定多数の人へ情報をつたえることができます。

共通のポイント


ECサイトでのポイントと、実店舗でのポイントを同じものにすることで、オンラインとオフラインをつなげることができます。従来では、オフラインとオンラインは同じポイントを使うことができないことが多く合ったようですが、共通なポイントにすることで、お得感を感じ、ポイント目当てのユーザーの獲得ができるようになりました。

また、実店舗で商品を見た訪問客がウェブサイトで購入する確率や、実店舗で商品を購入した顧客が再度同じ商品を購入するリピーター率などを調べることも可能です。

オンラインだけで完結しない仕組み


一部の店舗ではありますが、オンラインで決済をした後、店舗での受け取りを必要とする施策もあります。この施策をすることで、店舗に足を運び、購入された商品以外の商品を露出することができるため、さらなる売り上げ、ブランド・ロイヤリティーの向上に繋がることも期待できます。

購入者側にとっても、送料が無料になる、などのメリットが期待できる場合もあります。

O2Oの成功例

O2Oの成功例を一部紹介します。

無印良品


無印良品のMUJI Passportというアプリはメンバー限定のクーポンを配布することで、○○%オフを実施したり、位置情報をつかって気になる商品の在庫が近くのどの店舗にあるのかがわかるようにするO2O事例です。また位置情報をつかってチェックインをすることで、MUJIマイルをもらえ、お金として使えるポイントがもらえます。

ガスト


ファミリーレストランの大手で、アプリから近くのガストを検索、新メニューや限定メニューがみることができます。

まとめ

O2Oの意味を説明、解説させていただきました。実施している企業も多いですし、気づかぬうちに一般ユーザーとして使っている方も多かったと思います。

O2Oを使えばネットだけで完結せずに、直接店舗へ足を運んでもらうことができます。店舗に足を運んでもらえない、といえば地方の店舗や商店街の過疎化ですが、そういった地方創生にも使えそうです。

今後も目が離せないスピード感がある分野ですので、基本的なことをぜひ記事で覚えていってください。

マーケティング手法として似たもので、Macy’sが活用していたオムニチャネルという手法もあります。興味がある方はぜひこちらの記事も合わせて読んでみてください。無印の事例に関する記事もぜひ。

(桑折和宗)

 
データ活用 Data utilization テクノロジー technology 社会 society ビジネス business ライフ life 特集 Special feature

関連記事Related article

書評記事Book-review

データのじかん公式InstagramInstagram

データのじかん公式Instagram

30秒で理解!インフォグラフィックや動画で解説!フォローして『1日1記事』インプットしよう!

おすすめ記事Recommended articles

データのじかん会員なら、
全てのコンテンツが
見放題・ダウンロードし放題
データのじかん会員でできること
  • 会員限定資料がすべてダウンロードできる
  • セミナー開催を優先告知
  • 厳選情報をメルマガで確認
会員登録する
データのじかん会員について詳しく知りたい方
close close