2025年7月11日開催｜TDBC Forum 2025｜「新物流2法」施行後の実践と共創–持続可能な運輸の未来へ

データのじかんを運営するウイングアーク１ｓｔがフォーラム・協議会スポンサーとして参加している「TDBC Forum 2025」が、今年もオンラインで2025年7月11日（金）に開催されます。本フォーラムは、新たに施行された「新物流2法」への対応を中心に、持続可能な運輸業界の実現に向けた最新動向や先進事例、実践的な取り組みを広く共有することを目的としたイベントです。

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ビジネス

更新：2025.06.23
公開：2025.06.23

INDEX

「TDBC Forum 2025」とは？運輸・物流業界の社会問題と解決策を探るイベント
「TDBC Forum 2025」のプログラムを紹介
運輸デジタルビジネス協議会（TDBC）とは？
開催概要

「新物流2法」とは、2025年4月1日に改正された以下の2つの法律改正を指す、物流業界での通称です。

① 貨物自動車運送事業法の改正（国土交通省管轄）

〇目的：トラックドライバーの長時間労働是正、適正運賃・料金の収受の促進

〇主な改正内容：

・荷主との契約内容を記録する「運送契約書面」の義務化

・長時間の荷待ちや過度な荷役を招く契約の是正

・調査拒否や虚偽報告に対する罰則強化

② 物流総合効率化法の改正（経済産業省・国土交通省管轄）

〇目的：サプライチェーン全体の効率化と脱炭素化の推進

〇主な改正内容：

・「特定物流改善事業計画」の認定制度を新設

・荷主企業も含めた物流全体の取り組みを支援（税制・補助など）

・共同輸配送・モーダルシフト（鉄道・船舶活用）の推進

これらは「物流の2024年問題」、すなわちトラックドライバーの時間外労働規制強化に伴う物流機能の低下リスクへの対応策として策定されました。国はこれを「物流革新緊急パッケージ」や「物流政策大綱（2024年版）」と連動させ、業界横断での抜本的な構造改革を進めようとしています。

「TDBC Forum 2025」とは？運輸・物流業界の社会問題と解決策を探るイベント

2025年7月11日（金）に、一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会（TDBC）は年次イベント「TDBC Forum 2025」をオンラインにて開催します。本フォーラムは、新たに施行された「新物流2法」への対応を中心に、持続可能な運輸業界の実現に向けた最新動向や先進事例、実践的な取り組みを広く共有することを目的としたイベントです。

2024年4月に施行された「改正物流総合効率化法」と「貨物自動車運送事業法改正」では、ドライバーの労働環境改善や商慣行の見直し、脱炭素化の推進が求められています。こうした法制度のもと、TDBC Forumでは、関係省庁からの最新情報提供に加え、実務に直結するワーキンググループの成果発表や、荷主・運輸事業者が連携した先進的なソリューション事例の紹介が行われます。

本年度は「協調による物流改革の次フェーズへ」というテーマのもと、物流DX、働き方改革、積載効率の改善、健康経営といった多角的な視点から、物流の構造改革を支える実践知の共有が予定されています。また、荷主と運送事業者の関係性を再定義し、パートナーシップ強化を促す内容となっている点も特長です。

事前申込制・参加費無料で開催される本イベントは、業界関係者にとって、自社課題の解決や他企業との連携を図る絶好の機会となるでしょう。

なお、データのじかんでは、第1回の開催から「TDBC Forum」に密着しており、これまで特集した以下の記事をご覧頂くことで、TDBC Forumについての理解がより深まると思います。

過去の記事

「TDBC Forum 2025」のプログラムを紹介

「TDBC Forum 2025」は自社の課題解決やDXの実践、荷主や地域の重要な持続可能なパートナーとして業界・社会への貢献のきっかけに繋がる多数のプログラムの開催を予定しています。

共通

開催時間	内容 / 登壇者
13:00	理事より開会のご挨拶・TDBC理事トランコム株式会社上席執行役員上林亮氏
13:05	全ての荷主に求められる努力義務とは・経済産業省商務・サービスグループ消費・流通政策課物流企画室佐藤瞭氏
13:35	TDBC最新報告とご案内・代表理事小島薫氏

Track A

開催時間	内容 / 登壇者
13:50	追突・巻き込み・居眠り事故を防ぐ複数ソリューションのご紹介・ジャパン・トゥエンティワン株式会社
13:55	遠隔操作・自動化で実現する安全・安心な作業現場と迅速な災害対応・伊藤忠商事株式会社
14:15	可視化だけで終わらせない位置情報分析ソリューション～デジタル物流で切り拓く儲かる未来～・LocationMind株式会社
14:20	健康経営の推進と健康課題解決・中日臨海バス株式会社・株式会社ネミエル
14:35	自社配送も、委託配送も─Loogiaによる輸配送最適化のリアル事例・株式会社オプティマインド
14:40	改正貨物自動車運送事業法等の施行について・国土交通省物流・自動車局貨物流通事業課佐々木優香氏
15:00	～配車・運行計画の最適化が努力義務に～荷主と運送会社に”今こそ”必要な輸配送改革・株式会社ライナロジクス
15:05	人材、働き方改革、荷主とのパートナーシップによる2024年問題の対応・菱木運送株式会社
15:20	地域を持続可能にする安全安心な公共交通で、誰でも気軽にお出かけできる社会へ・名古屋大学大学院環境学研究科加藤博和氏
15:40	ETC活用で実現する物流現場の可視化・効率化と法対応・古野電気株式会社
16:05	パネルディスカッション（タイトル未定）・一般社団法人サスティナビリティ・DX推進協議会代表理事藤田祐介氏・株式会社ハルテGC 常務取締役岩﨑陽治郎氏
16:25	運送契約と実運送体制管理簿から請求業務までの具体的な対応策とIKZOのご紹介・ウイングアーク１ｓｔ株式会社
16:30	共同輸送データベース構築とその先のフィジカルインターネットの推進・AGC株式会社・株式会社首都圏ホールディングス
16:45	キントーンではじめる中小運送業のためのAI活用・株式会社フルバック
16:50	パネルディスカッション積載率の改善によるCO2排出量の削減プロジェクト～新物流二法の対応に向けて～・株式会社アスア代表取締役社長間地寛氏・トヨタモビリティパーツ株式会社支社長木村俊一氏

Track B

開催時間	内容 / 登壇者
13:50	運送契約と実運送体制管理簿から請求業務までの具体的な対応策とIKZOのご紹介・ウイングアーク１ｓｔ株式会社
13:55	運輸DX ～物流・人流ビジネスのイノベーション～・株式会社ローランド・ベルガー小野塚征志氏
14:15	キントーンではじめる中小運送業のためのAI活用・株式会社フルバック
14:20	事故撲滅と実現のための管理者、乗務員教育・ロジスティード株式会社・ジャパン・トゥエンティワン株式会社・矢崎総業株式会社
14:35	ETC活用で実現する物流現場の可視化・効率化と法対応・古野電気株式会社
14:40	NRSから学んだ新たな人材確保と働き方・株式会社フジタクシーグループ管理部長蓑島忠史氏
15:00	自社配送も、委託配送も─ Loogiaによる輸配送最適化のリアル事例・株式会社オプティマインド
15:05	SDGsの推進と、カーボンニュートラル・エコドライブの実現・株式会社セイリョウライン・三井住友海上火災保険株式会社
15:20	産官学一体で取り組む共同輸配送の推進～試される大地、北海道の挑戦～・経済産業省北海道経済産業局産業部産業振興課小島健氏
15:40	可視化だけで終わらせない位置情報分析ソリューション～デジタル物流で切り拓く儲かる未来～・LocationMind株式会社
15:45	無人AI点呼実現への挑戦・大河原運送株式会社
16:05	パネルディスカッション受け身から提案へ、荷主を動かした物流会社のシナリオとは・菱木運送株式会社代表取締役社長菱木博一氏
16:25	追突・巻き込み・居眠り事故を防ぐ複数ソリューションのご紹介・ジャパン・トゥエンティワン株式会社
16:30	業界共通プラットフォームへのデータ連携によるその先へ・株式会社新宮運送
16:45	さあ！倉庫管理をDXしよう！！・株式会社システムズ
16:50	(タイトル未定）・イーサポートリンク株式会社代表取締役会長兼CEO 堀内信介氏

運輸デジタルビジネス協議会（TDBC）とは？

「運輸デジタルビジネス協議会（TDBC）」は、運輸業界をより安心・安全・エコロジーな社会基盤へと変革し、業界・社会へ貢献することを目的に2016年に設立された協議会です。

運輸業の多くは、輸送手段、物流手段、労働力などに経営力を割かざるを得ない状況が強いられており、特に企業規模の小さい中小企業では、デジタル技術の導入、活用に取り組む余力がありません。

｢運輸業界の課題解決や､より安心･安全･エコな社会を､ICTの積極的利用で実現できないか｣と､運輸事業会社及びICT企業有志の呼びかけを発端に､現在は80社を超える企業の中立・公平な組織としてデジタルテクノロジーの協議や実証実験に取り組んでいます。

運輸デジタルビジネス協議会 (TDBC)

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開催概要

本年4月に施行された「新物流2法」では、商慣行の見直し、物流の効率化、荷主等の行動変容を確実に実施するための規制的措置が定められています。荷待ち・荷役時間等の短縮及び、共同輸送、帰り荷の確保等による積載率の向上等により物流の効率化に取り組み適正な労働時間の実現、脱炭素化の推進が求められます。

そして、適正な運賃の収受のための運送契約の書面化、デジタル化、実運送体制管理簿等による下請け構造是正を目指し収益の改善による適正な賃金を実現する。これら労働時間と賃金の適正化でドライバーの待遇改善を目指し、働きやすい環境をつくり新たな人材を確保することで持続可能な物流を実現する方法を考えます。

また荷待ち荷役時間等の削減、積載効率の向上では、荷主と運輸事業者の双方がデータを収集して現状を認識したうえで、協調しながら改善していくことが求められます。運輸事業者、荷主企業それぞれの行動変容とパートナーシップで環境を改善していくために広く情報を共有していきましょう。