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営業とテクノロジーとクロスさせたSalesTech、マーケティングとテクノロジーをクロスさせたMarTech、クレジットとテクノロジーをクロスさせたCreditTech、金融とテクノロジーでFinTech、などいわゆるxTech(クロステック)の領域は拡大し続けています。
テクノロジーの進化のスピードを鑑みると、数字化されたデータや、プロセスを自動化する、といった活用方法が活発化していくことは驚くべきことではないですが、人が人を扱うヒューマンリソース、つまり人事の分野ではどうでしょうか?
実は、人事の分野も例外ではなく、HRTechまたはHRテクノロジーと呼ばれるAIなどを使ったデータの分析や活用が普及し始めています。他の分野ならいざ知らず、人事という分野になると一体どんな形でAIやデータが活用されているのかがわかりにくい部分もあるのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、HRテクノロジーとはどういったものなのかを解説してみたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。
HRテクノロジーとは、Human ResourceのHRとTechnologyを掛け合わせた言葉です。
企業経営には「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の4つの資産が必要だと言われています。ヒトとは言うまでもなく従業員のことであり、「人事管理」や「労務管理」といった分野でこの資産を効率的・効果的に管理することが求められます。
人事管理とは、新入社員や中途採用の採用活動、組織変更や戦略変更に伴う人員配置、社員研修の実施、人事考課制度の運用などの業務を指し、労務管理には労働条件や就業規則等の管理・設定および運営、勤怠管理、給与・賞与計算などが含まれます。HRテクノロジーはこの「ヒト」の部分に関連する業務を効率化するためのテクノロジーです。
シリコンバレーには120社以上のHRテクノロジーを専門とする会社がすでに存在し、日本でもこの数年で急成長している分野です。
労務行政研究所による書籍「HRテクノロジーで人事が変わる」によると、主に4つの機能がHRテクノロジーによって実現すると言われています。
その4つとは下記の通り:
1. 自動化
2. いつでもどこでも化
3. 見える化
4. モデル化
それでは、一つずつ具体的に見てみましょう。
人事の業務には個人ごとに条件が適応される場合が多いため、計算方法がある程度ルール化されていたとしても、単純な数式を同じように全員に当てはめる、という計算が難しく自動化が難しいとされていました。
そのため、従来は人間による計算、確認が一般的でしたが、RPA(Robotic Process Automation)などの発達により、数多くの条件を柔軟に設定することが可能となり、RPAを用いた業務の自動化は少しずつ普及しており、今後さらに加速する、と予測されています。
また、人事以外の部署の業務においても、それぞれの従業員が行なっている業務フローやToDoリストなどをAIに学習させ、ノウハウを累積しデータベース化し、次に行うべき作業を提案するなどの機能が実用化されている職場もすでに存在しています。(インサイドセールスなどもその一例になるかと思います。)
人材採用の面でも、応募者の履歴書をAIが解析することを発表したソフトバンクの例など、賛否両論はありますが、これまで人力に頼るしかなかった分野でも自動化が進められています。
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